カンヌ国際映画祭で審査員賞に輝いたフランス映画『レ・ミゼラブル』の予告編とビジュアルが解禁された。

権力者によって抑圧されている弱者と社会で居場所を失った人々―。まさに、“ミゼラブル(悲惨)”な世界の現状を反映した本作は、ヴィクトル・ユゴーの傑作「レ・ミゼラブル」で知られ、現在は犯罪多発地区の一部となっているパリ郊外のモンフェルメイユを舞台に、現代が抱える闇をリアルに描く。監督・脚本を務めたのは、モンフェルメイユで生まれ育ち、現在もその地に暮らす新鋭ラジ・リ。本作が初長編監督作品ながら、自身がこの街で体験してきた出来事を圧倒的な緊迫感とスタイリッシュな映像で見事に描き切る。

今回、本作の予告編が解禁された。犯罪多発地区となっているパリ郊外のモンフェルメイユの警察署の犯罪防止班に、地方出身のステファン(ダミアン・ボナール)が配属される。彼はこの街が「レ・ミゼラブル」の舞台であることを知り、同僚の行き過ぎた捜査を制止するなどインテリで自制心を持っているのに対して、コンビを組むことになったのは、未成年に対して度々粗暴な言動をとり気性の荒いクリス(アレクシス・マネンティ)、「尊敬されているのは俺たちだけだ」と警官である自分の“力”を信じて疑わないグワダ(ジェブリル・ゾンガ)・・・と3人は名コンビには程遠かった。

本映像では、ひとりの少年が街に滞在するサーカス団のライオンの子供を盗むという“些細ないたずら”が、それまで均衡を保っていた街のグループ同士による対立の引き金となり、次第にステファン達自身が窮地に追い込まれていく様子を捉えていく。“何か”を撮影していたドローンの存在、少年を追って街じゅうを激走するステファンたち、3人を待ち受ける少年たちの反撃が徐々に過激化していく様子、「怒ることでしか表現する方法がない」という警官に向けられるショッキングなセリフなど、この街が“ミゼラブル(悲惨)”な様相を呈していく様子を圧倒的な緊迫感と躍動感をもってスタイリッシュに捉えていく。

予告編

映画『レ・ミゼラブル』は2020年2月28日(金)より新宿武蔵野館、Bunkamura ル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国で公開!
監督・脚本:ラジ・リ
出演:ダミアン・ボナール、アレクシス・マネンティ、ジェブリル・ゾンガ、ジャンヌ・バリバール
配給:東北新社 STAR CHANNEL MOVIES
©SRAB FILMS LYLY FILMS RECTANGLE PRODUCTIONS