『小さなバイキング ビッケ』の公開アフレコ収録&記者会見が6月29日(月)に都内で行われ、ビッケ役の声を演じた伊藤沙莉が登壇した。

主人公ビッケの声を演じるのは女優・伊藤沙莉。映画やテレビ、CMと様々な場で大活躍しており、TVアニメ『映像研には手を出すな!』にも声優として参加。今回行われた公開アフレコでは、弓矢のコンテストの準備をするビッケが、ハンマー好きな不思議なリスと出会い、話しかけるシーンを披露した。

ビッケ役に決まったときの感想を「いつかは、男の子の声のお仕事をやらせていただきたいと思っていたんです。なのですごく嬉しかったです。海賊というのも夢がありますし」と明かした伊藤。自身初の公開アフレコについては「やりづらかったです」と苦笑いし、「普通にアフレコするだけでも緊張するのに、みなさんに見られているので。普段の撮影やお芝居とは違って、(声優は)顔が映らないお仕事、声で表現するお仕事なので、そういうときの私は顔がオフというか、見られちゃまずい顔をしているんです(笑)」と明かした。

作品については「すごく勇気をもらえる作品だと思いましたし、心からビッケを応援したくなりました。ビッケは、『まだ早い』『まだそこまでじゃない』と、まわりから言われるんですけど、これって、一般的にも置き換えられることだと思うんです。決めつけられてがんじがらめになっちゃう。でもビッケはそこをパンって解き放って成長に繋がっていく。すごく温かい気持ちになれる作品だと思いました」と語り、「私は3兄弟の末っ子なんですけど、私もいつまで経っても子ども扱い。自分はもっと成長してるのにというもどかしさを感じることがあるので、ビッケに共通するものがあるなと、自分の家族がよぎりました」と自身とも重ね合わせたと話しました。

また、新型コロナウイルス感染拡大に伴う自粛期間中は「一生(分)、家にいました」と答えた伊藤。「ネットのコンテンツや映画を観たり、自宅にカラオケを搭載しまして、マイクも買って、家で一生(分)歌ってました」と話すと、会場からは笑いが起きた。さらに「あとは「料理をしたり・・・」と続けると、思い立ったように「花嫁修業のような期間でした!」とコメント。「ヒゲのおじさん(お兄さん)とずっと一緒だったんですけど、かなり鍛えられました」と振り返り、すかさず記者から「花嫁になる予定はあるんですか?」と切り込まれるも、「ないんです。悲しいけれども!」と大きな声で即答。「だいぶ鍛えられたので、これから出会う人とはうまくいきそうです」と会場を沸かせた。

最後に「第57回ギャラクシー賞」並びに「日本映画批評家大賞助演女優賞」受賞を祝福され、満面の笑みを見せた伊藤は「がんばっていれば誰かが見ていてくれるんだなと実感しました。また新たなスタートだなと感じています。ここからまたもっともっと頑張っていきたいと思います。ビッケでの男の子役もそうですが、やったことがないことができるのが毎回楽しいです。自分にはこんな役こないだろうと、想像もしていなかった役が舞い込んできたりする瞬間がすごく嬉しい。これからも伊藤沙莉の、また違った一面を何かの役で表現させていただけることが出来たらいいなと思っています」と目標を語った。

原作はスウェーデンの作家ルーネル・ヨンソンによる児童文学の「小さなバイキング」シリーズ。半世紀に渡り世界70か国以上で愛され続け、日本ではドイツとの共同製作のテレビアニメが1972年から1974年にかけて放送され最高視聴率20.5%を記録、「ONE PIECE」(尾田栄一郎著)のモチーフにもなった名作がCGアニメーションで登場。本作は、何でも黄金に変えてしまう魔法の剣の秘密を解き明かす物語で、原作にはないオリジナルストーリー。ビッケが愛する母イルバを救うために、海賊の父ハルバルと仲間とともに大冒険を繰り広げる。勇敢な海賊の息子・ビッケを演じるのは伊藤沙莉。小さくて力もないが、知恵を使って危機を乗り越える。

海外版ビジュアル

映画『小さなバイキング ビッケ』は2020年10月2日(金)よりイオンシネマほか全国で公開!
監督:エリック・カズ
出演:伊藤沙莉
配給:イオンエンターテイメント、AMGエンタテインメント
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