『宇宙でいちばんあかるい屋根』のオンラインティーチインイベントが9月15日(火)に行われ、藤井道人監督、醍醐虎汰朗が参加した。

今回オンラインで行われたティーチインイベントに参加したのは、笹川マコト役の醍醐虎汰朗と藤井道人監督。オーディションで選ばれた醍醐について藤井監督は「オーディションですごく覚えてることがあって醍醐君がオーディション会場に入ってきて“醍醐です。(役を)獲りに来ました”って第一声で言って(笑)でもそれが大好きで、やっぱり僕らも命かけて映画を作っているので命かけてオーディションに来てくれたんだなって思って、それも決め手の一つでした。もちろんお芝居もすごくよかったです!」と話し、醍醐は「なんでそんなこと言ったんだろうなー(笑)」と恥ずかしそうな様子。

醍醐は役作りについて聞かれると「中学生の役だったので、あんまりハキハキしゃべらないようにはしていましたね。あとは藤井さんと色々話しながら、とことんリアルなものを追求してつくりました」と話し、酷暑の中の撮影については「倒れちゃいそうなくらい暑かったですけど、(清原)果耶ちゃんと一緒に氷嚢を頭にのせたりして、暑かったけどしんどかった思い出みたいなのはこの作品はなくて、毎日遊びに行ってるような感覚で楽しんでやれました」と話した。またSNS上などで話題のファミレスのシーンについて「果耶ちゃんが自分が持って行ったプランを全部崩しても大丈夫な人というか、なにをしても返してくれる方なのであの場の空気を本当に楽しんでやれました」と話した。

イベントでは、参加している視聴者からの質問に2人が答えるコーナーが用意された。“特にお気に入りのシーンは?”という質問に藤井監督は「クラゲの水族館のシーンですかね。あのシーンが撮れたことは自分の中で本当に大きかったです。あの丸い水槽っていうのがすごく大事で、地球のような丸い中でクラゲが漂っているっていうのを撮りたくて、無理を言って山形県の水族館まで撮りにいかせてもらいました」と答えつつ、「あとは糸電話のシーン。あそこの糸電話はつばめの想像の中のもので、実は存在していなくて。つばめは糸電話をしたことがなくて、してみたいと星ばあに話すシーンがあるんですけど、糸電話をしたことないから糸がたるんでいたら声が聞こえないということもわからない。だからあえて糸をたるませていたんです」と明かした。

また、映画の内容にちんで“つばめにとっての星ばあのように2人がこの人に出会って考え方が変わったという存在は?”という質問に藤井監督は「大学の同級生の山田君という人がいて、実は今の会社の社長なんですが(笑)彼に出会っていなければ、今こうやって映画は撮れていないだろうなと思います」、醍醐は「マネージャーさんですかね。芸能界に入るまで本当に礼儀もなにも出来ていなくて、今のマネージャーさんに出会って一からすべて教えてもらいました。いつも怒られているんですけどね(笑)」とその縁を語った。

さらに、“2回目観るならここに注目してほしいというポイントは?”という質問には「もし仮に星ばあと亨が実は出会って話していたら、とかそういうことを考えてみてもらうと面白いかもなと思います。星ばあがつばめの手紙を取り返せたのは実は星ばあが亨に直接頼んでいたからかも、とかそういうことを考えながら観てもらうと楽しいかもしれないです」とコメントする藤井監督。

“映画を観て家族の大切さを改めて実感したと同時に一人暮らしのさみしさに慣れない”という視聴者には「僕は最近アロマキャンドルを買いました(笑)キャンドルをつけて、好きな音楽を聴いたりとか。そういう風に趣味に没頭したりするといいかなって思います」と醍醐、藤井監督も「公園行ったり美術館に行ったり、外に出るといいかなって思います。外に出ないと新しい出会いはないかなと思うので」とアドバイスを送った。

小説すばるで新人賞を受賞するなど、その表現力で多くのファンを魅了する作家・野中ともその同名人気小説を、『新聞記者』で注目を集めた実力派監督・藤井道人が映画化した本作。清原果耶が演じる平穏でも悩みはあって、時々息苦しくなる14歳のつばめは、満天の星が輝くある夜、ド派手な身なりで底意地の悪い、キックボードに乗った(!?)あやしい老婆“星ばあ”(桃井かおり)と出会う。いつしか二人はお互いの心のどこかに空いた穴を埋め合うように距離を縮めていく。つばめの前に起こる事件、最後に明かされる星ばあの正体―。ひと夏の大切な何かを探す、2人のキュートで、愛おしい、感動のファンタジードラマ。

映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』は全国で公開中!
監督・脚本:藤井道人
出演:清原果耶、伊藤健太郎、水野美紀、山中崇、醍醐虎汰朗、坂井真紀、吉岡秀隆、桃井かおり
配給:KADOKAWA
© 2020『宇宙でいちばんあかるい屋根』製作委員会