第33回東京国際映画祭「Japan Now」部門上映作品『本気のしるし <劇場版>』のQ%Aイベントが11月8日(日)にTOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、深田晃司監督、森崎ウィン、土村芳が登壇した。

日本映画の今を俯瞰する今年の「Japan Now」部門は、現実に生きる私たちと世界との関係性をスクリーンと観客の関係性として表現する深田晃司監督を特集。『本気のしるし <劇場版>』は、深田晃司監督が描く不器用な男女のドロドロ転落劇。昨年放送されて大反響を呼んだドラマが再編集されて劇場公開される。主演にはスティーブン・スピルバーグ監督『レディ・プレイヤー1』でハリウッド・デビューを飾り、『蜜蜂と遠雷』では第43回日本アカデミー賞・新人俳優賞を受賞した注目の若手俳優森崎ウィン。ヒロイン役には『3年A組-今から皆さんは、人質です-』、『連続テレビ小説 べっぴんさん』での活躍が目覚ましい土村芳。そして宇野祥平、石橋けい、福永朱梨、忍成修吾、北村有起哉といったくせ者揃いのキャスティングで脇を固めている。本作は、カンヌ国際映画祭が新設した「Official Selection 2020(オフィシャルセレクション2020)」に選出されている。

イベントに登壇したのは、主人公・辻一路役の森崎ウィン、ヒロイン・葉山浮世役の土村芳、そして今回第33回東京国際映画祭Japan Now部門で特集が組まれている深田晃司監督の3人。オーディションで起用されたというキャスト2人だが、「監督が決めてくださって台本をいただいたときに“?”が続きました(笑)」と振り返る森崎は、自身が「スパスパと決めていくタイプなので、自分にはない答え方」とその性格には違和感があった様子。

一方の土村も「違和感しかないです(笑)」と笑いつつ、「演じる側としては興味をそそられるキャラクター。プレッシャーと、この役にとことん向き合えるワクワクが半分という感じでした」とオーディション合格時を振り返った。

そんな本作は、「ビッグコミックスペリオール」(小学館)にて2000年3月から2002年ン11月まで連載された同名漫画が原作。「20歳の時に原作を読んで、映像化したいと思った持ち込み企画」という思い入れのある深田監督は「浮世の行動が大変興味をそそられました」とコメント。浮世を演じた土村について、「オーディションにたくさんの方が来てくれたんですけど、セリフのアプローチが恋愛ゲームというか、男女の駆け引きのように演じる方が多かった。土村さんは本音で言っているかのように言ってくださったのがよかった」と起用の理由を語った。

森崎と土村に、役柄と自身の共通点が問いかけられると「生きていても自分のことを100%理解していないことはあるんですけど、僕が感じたのは、基本的にまじめで突き進んでいくから周りの人も応援してくれて、巻き込んでいきたいなと思いながらやっていくんですけど、どこか寂しいところがある。一人になった時に心細く感じることがある。それを出そうと思って演じていたことはなく、結果現場に行くとその背中が出ているんです。(自身と)共通して、漏れている部分なのかなと思いました」と答えた森崎。

土村は「形は違えど、人として不器用なところは似てい・・・似ているといいたくないけど(笑)要素としてはあるのかな」と答え、また「私も人から必要とされて悪い気はしない。人から求められることは、自分の中で欲しているところはあると思うので、浮世ほどではないにせよ、私の中にもそういう部分はあるなと思います」と語った。

また、深田監督は今後の映画製作について「コロナ禍で大切だと思っていたことが不要不急だとい言われた。そういった中で生き方を問い直されている時代だからこそ、文化芸術って大切なんだろうなということも意識しながら映画を作っていければと思っています」と語った。

【写真・文/編集部】

『本気のしるし <劇場版>』
監督:深田晃司
出演:森崎ウィン、土村芳、宇野祥平、石橋けい、福永朱梨、忍成修吾、北村有起哉
配給:ラビットハウス
©星里もちる・小学館/メ~テレ

第33回東京国際映画祭は2020年10月31日(土)~11月9日(月)に六本木ヒルズ、EXシアター六本木ほかで開催!
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