『ファーストラヴ』の完成報告イベントが1月12日(火)に都内で行われ、北川景子、中村倫也、芳根京子、窪塚洋介、堤幸彦監督が登壇した。

「動機はそちらで見つけてください」アナウンサー志望の女子大生が父親を刺殺するという衝撃的な導入で始まる島本理生の小説『ファーストラヴ』は、登場人物の奥底まで掘り下げた心理描写に定評のある島本理生が放つ‟稀代の問題作“とも称された傑作サスペンス・ミステリー。主演を務めるのは北川景子。女子大生による動機なき殺人事件の真相に迫る主人公の公認心理師・真壁由紀を演じる。由紀の義理の弟で、由紀と共に事件の真相に迫る敏腕弁護士・庵野迦葉を中村倫也、父親殺しの容疑者・聖山環菜を芳根京子、由紀の夫で迦葉の兄・真壁我聞を窪塚洋介が演じる。監督は堤幸彦。

自身初のショートヘアで臨んだ本作の撮影に「ずっと髪を切りたいなという気持ちがあって、せっかく切るなら大切な役だったり、“これ”っていう仕事で切りたいと思っていた」と本作にかける思いを語った北川は、「堤組に参加できるというだけで舞い上がってしまって」と本作への参加を振り返った。

そんな北川との共演シーンも多かった弁護士役の中村は、“有能な弁護士”という自身の役柄との共通点について「髪質が似ていましたね」と冗談を交えつつ、「(仕事柄)直接的に言葉にすると影響力があるので、言葉にしない言葉をいっぱい持っていると思った」と役作りを振り返った。

また、中村の兄でカメラマンという役どころの窪塚は、堤監督との会話を振り返り、「『何もしないでくれ』と言われた時に、もう最後の仕事なんじゃないかと」と笑いを誘いつつ、「何もしないでということができたかどうかはスクリーンを通して見ていただけたら」と自信を見せた。

同い年の北川と中村だが、本作を通して意気投合したようで「あまり緊張しないで会えました」と振り返った北川。その一方で、窪塚については「窪塚さん、カリスマっていう話を2人でずっとしてて」と北川が明かすと、当の窪塚は「直接言って(笑)無視されてるのかと思った」と苦笑し、北川は「緊張しちゃって(笑)」と弁明する場面もあった。中村は窪塚との共演シーンについて「光栄でした。ガッツリやりたかったけど、ガッツリやるとへらへらしちゃう」と振り返り、一方の窪塚は「正直驚愕した。全てが自分のコントロール下にあって」と中村の演技を大絶賛し、さらに「言葉の選び方だったり、センスにしても頭がよくて、顔もよくて、おもしろくて・・・そりゃ惚れるわと思いました」とコメントし、会場の笑いを誘った。

劇中では芳根の迫力のシーンも話題となっているが、「段取りをやった時にボロボロと泣いてしまって・・・」と芳根が明かすほど気持ちがこもったシーンになったようで、北川は「芳根京子さんという女優さんすごいです。たくさん涙が出るし、力加減していいよってくらい全力で。彼女が爆発することができればすごいシーンになると確信があった」と芳根への信頼を明かした。

最後に北川は「(本作を見て)それでいいんだよって言ってもらえた気がして軽くなりました。いろんなことがあって、“ご覧ください”と言っていいか分からないのですが、映画を見ていただいたときに、これでいいんだよとか、ちょっとだけ進んでみようかなと思っていただけたら」と本作をアピールした。

【写真・文/編集部】

映画『ファーストラヴ』は2021年2月11日(木・祝)より全国で公開!
監督:堤幸彦
出演:北川景子、中村倫也、芳根京子、板尾創路、石田法嗣、清原翔・高岡早紀、木村佳乃、窪塚洋介
配給:KADOKAWA
©2021『ファーストラヴ』製作委員会