第159回直木賞受賞ベストセラーサスペンスを完全映画化した『ファーストラヴ』の本編映像が解禁された。

「動機はそちらで見つけてください」アナウンサー志望の女子大生が父親を刺殺するという衝撃的な導入で始まる島本理生の小説『ファーストラヴ』は、登場人物の奥底まで掘り下げた心理描写に定評のある島本理生が放つ‟稀代の問題作“とも称された傑作サスペンス・ミステリー。主演を務めるのは北川景子。女子大生による動機なき殺人事件の真相に迫る主人公の公認心理師・真壁由紀を演じる。由紀の義理の弟で、由紀と共に事件の真相に迫る敏腕弁護士・庵野迦葉を中村倫也、父親殺しの容疑者・聖山環菜を芳根京子、由紀の夫で迦葉の兄・真壁我聞を窪塚洋介が演じる。監督は堤幸彦。

今回解禁された本編映像は、窪塚洋介が演じる我聞が、愛する妻・由紀(北川景子)を優しく包み込む様子が伝わるシーン。写真館を営むカメラマンの我聞が公認心理師である妻・由紀の帰宅を待ちながらキッチンで料理を作っている。帰宅した由紀に「お帰り」と我聞が優しく声をかけると、キッチンからの良い匂いにつられた由紀はすぐ横に立ち、「もしかして得意のポトフ!?」と嬉しそうに満面の笑顔を見せながら、女子大生による父親殺害事件の取材について語り始め――。公認心理師として日々人間の心の問題と向き合い多忙な日々を過ごしていても、我聞のような夫が優しく見守り寄り添ってくれているからこそ、家ではつかの間のリラックスした表情を見せられる夫婦の関係性と安心感が伝わるシーンとなっている。

北川自身「全体的に大変なシーンが多い中、窪塚さんとの夫婦のシーンは私の心のよりどころでした。窪塚さん自身が我聞さんのようにあたたかくて器の大きな方だったので、由紀の気持ちが想像しやすかったです」と、由紀同様にハードなシーンが多い本作の中で夫・我聞を演じた窪塚とのシーンが心の支えになっていたそう。窪塚も「我聞は無駄なものが一切ない人物。僕がこれまで演じてきたのはどちらかと言うと、無駄なもので構成されているような(トリッキーな)役が多かったので、そういう意味では新鮮だったし、“何もしない”ことの方が実は大変だったりするのかなと勉強になりました」と振り返るように、事件が起こっている”外の世界”での躍動ではなく、由紀の心と家庭という”内の世界”を支える役柄でもしっかりと存在感を示している。

まさにそんな窪塚の強烈な魅力を引き出してきた“盟友”である堤監督も「窪塚さんとは長い付き合いですが、ご存知の通りトリッキーなキャラで歩み続けてきた人です。でもそんな彼が今回は完全な善人という驚くべきポジションにいた。おそらく我聞という人間はこれまで波乱万丈な人生を送ってきていますが、彼の写真を見ればものすごく優しい視線がそこにあるのが分かります。僕が窪塚洋介で泣いたのは、ほぼ初めてかもしれません(笑)」とまた新たな一面に心を揺さぶられたことを明かしている。

本編映像

映画『ファーストラヴ』は2021年2月11日(木・祝)より全国で公開!
監督:堤幸彦
出演:北川景子、中村倫也、芳根京子、板尾創路、石田法嗣、清原翔・高岡早紀、木村佳乃、窪塚洋介
配給:KADOKAWA
©2021『ファーストラヴ』製作委員会