『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の来場御礼舞台挨拶が3月28日(日)に新宿バルト9で行われ、緒方恵美、林原めぐみをはじめキャスト14人が登壇した。

1995年のTVシリーズ放送で社会現象を巻き起こした「新世紀エヴァンゲリオン」。2007年からは「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズとして再始動し、『:序』『:破』『:Q』の3作が公開されて大ヒットを記録。本作は第4作となる最新作。新たな劇場版シリーズの第4部であり、完結編。

1997年以来、『エヴァンゲリオン』シリーズとしては実に24年ぶりとなる舞台挨拶に登壇したのは、碇シンジ役・緒方恵美、アヤナミレイ(仮称)役・林原めぐみ、式波・アスカ・ラングレー役・宮村優子、葛城ミサト役・三石琴乃、赤木リツコ役・山口由里子、渚カヲル役・石田彰、碇ゲンドウ役・立木文彦、相田ケンスケ役・岩永哲哉、鈴原ヒカリ役・岩男潤子、伊吹マヤ役・長沢美樹、日向マコト役・優希比呂、北上ミドリ役・伊瀬茉莉也、多摩ヒデキ役・勝杏里、加持リョウジ役・山寺宏一の総勢14人。

冒頭では「24年前に旧劇場版の舞台挨拶をしたきりで、新劇場版でキャストの舞台挨拶は一度もありませんでした。24年ぶりで、これだけのメンバーが揃うのは最初で最後の機会だと思います。みなさんが恐らく楽しみにここに来てくださっているのと同じように、私たちもとても楽しみにしてここに来ました」と挨拶した緒方。その24年ぶりの舞台挨拶にはこれまで長きにわたり共演してきたキャストが集結しているが、緒方は「『破』ぐらいからバラバラに収録することが多く、特に本作はバラバラに収録していた」と明かし、完成した作品を観て「みなさまと同じような気持ちで拝見しました」と語った。

林原は「恐らく30代以降の方たちはこれが一つの終わりであり、10代の方たちにはこれが入り口なのかもしれないと思いました。無限ループの中を漂う人も、一度抜けてまた帰ってくる人も、『エヴァンゲリオン』という一つの世界がここに存在していたんだなと噛みしめるような思いです」と感慨深げに語った。

立木は、本作を鑑賞して「すべての役に愛があるし、みんなが好きになるくらいの、それくらい思い入れが強くなりました」と振り返り、「一つの区切りをつけられたことが自分の中の“Beautiful World”ですね」と楽曲タイトルを交えて感想を語った。また、山寺は「出ててよかった」と本作出演を振り返り、数多くの作品に出演する山寺自身にとっても「代表作を見ると、加持リョウジとチーズ(『アンパンマン』)って出るので、そのキャラクターに感謝をしたい」と笑いを誘いつつコメント。

本作で、碇ゲンドウを演じた立木と碇シンジを演じた緒方。立木は「こんなにさみしいことなんだと」と完結を迎えることへの思いを吐露する場面もあった。最後に緒方は「『エヴァンゲリオン』は長い年月をかけてたどり着いた作品です。ファンのみなさまの中には、昔はシンジの気持ちで見ていたけど、今はゲンドウの気持ちになってしまっているという声を伺うと同時に、今初めて触れるという声も聞いています。今、昔のエヴァを見たらまた違う気持ちが湧くと同時に、完結を迎えた『シン・エヴァ』を数年後に見たら、また違う見方で新しい発見を次々できるような、繰り返して見ていただいて、違う思いを抱いていただける作品です。何度も見ていただいて、その気持ちを探していただけたら」とメッセージを贈った。

【写真・文/編集部】

あらすじ

ミサトが率いる反ネルフ組織ヴィレは、コア化で赤く染まったパリ旧市街にいた。旗艦AAAヴンダーから選抜隊が降下し、残された封印柱に取りつく。復元オペの作業可能時間はわずか720秒。決死の作戦遂行中、ネルフのEVAが大群で接近し、マリのEVA改8号機が迎撃を開始した。一方、シンジ、アスカ、アヤナミレイ(仮称)の3人は日本の大地をさまよい歩いていた…。

『シン・エヴァンゲリオン劇場版』は公開中!
配給:東宝、東映、カラー
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