フランシス・リー監督が描く新たな愛の物語『アンモナイトの目覚め』の本編映像が解禁された。

女性の生きやすい世の中を創り出そうとする時流に乗って、歴史に埋もれながらも自分を貫いた実在の古生物学者メアリーにスポットライトを当て物語を紡いだのは、長編デビュー作『ゴッズ・オウン・カントリー』でその繊細な手腕を高く評価されたフランシス・リー監督。ケイト・ウィンスレットとシアーシャ・ローナンの豪華初共演で贈る本作は、世に忘れられた古生物学者メアリーと、裕福な化石収集家の妻シャーロットという、真逆でありながら、ともに孤独を抱えた女性を演じた2人の映画ファンなら見逃せない演技合戦が観客を圧倒する。

今回解禁された本編映像は、これまでいくつもの作品で演技を評価されてきたケイト・ウィンスレットとシアーシャ・ローナンの実力が最大限に発揮された、台詞がなく動きだけで感情を表現しなければならないシーン。町医者からの招待で、音楽会に参加することになったメアリー(ケイト・ウィンスレット)とシャーロット(シアーシャ・ローナン)。部屋で身仕度をしているシャーロットの様子を見に来たメアリーだが、不意に目にした背中が大きくあいた下着姿に戸惑いを隠せない。目で合図を送り、着替えを手伝ってもらいたいと訴えるシャーロットに近づき、コルセットの紐を縛るメアリー。そのお礼にとシャーロットはメアリーの手首に香水をつける。普段は力仕事ばかりで、めかし込むことのないメアリーは不慣れな動きで香りを嗅ぎ、ぎこちない笑顔を浮かべる。そこへ母親の呼ぶ声が響き渡り、メアリーは部屋を去り、少し残念そうなシャーロットが1人取り残される――。

メアリーの戸惑いとときめき、そしてシャーロットの心の変化が一切の台詞なしで表現されたこのシーン。たった1分程度の1シーンだが、表情と動きの演技によって観客は2人の心になにかが芽生え始めているということを知ることになる。そこには無駄な説明ゼリフは省き、役者の演技を信頼してストーリーを動かしていく、フランシス・リーの手腕も表れている。

リー監督はこの実力派二大女優との仕事について「本作の撮影は思い出深い瞬間がたくさんあった。その中でも深く感動し強く印象に残っているのが、ケイトとシアーシャの演技だ。2人はそれぞれの方法で役にのめり込み、身も心も別人になり切っていた。2人の演技には真実と強く激しい感情が込められている。そして、私やお互いに最大限の敬意を払い、私の考えていることを形にしてくれた。驚くほど心が揺さぶられ、美しい関係を表現してくれたんだ」と大絶賛。さらに、「本作はキャラクター主体で非常にのめり込みやすい。観客は彼女たちと一緒に物語を体験しながら、画面から生の感情を感じることになるんだ。そして最後には希望を感じてもらいたい。人は人との出会いでこんなにも変われるんだとね」と、2人の演技を通して感情を共有できる作品となっていることをアピールしている。

またケイトは“静かにすること”が撮影中最も難しかったことだったと語り、「メアリーは冷静沈着で感情を抑え込むタイプだけど、素の私は声が大きく活発で、動き回るタイプなの。だからフランシス(・リー監督)は私を身体から変身させた。シーンに合った体の動きエネルギーレベルを把握し私を静めてくれた。撮影中は1日のほとんどを動作、呼吸、発話のリズムを抑えて過ごした。意思疎通に焦点を当てたシーンだから、表情や視線のわずかな動きで感情を伝えなければならない。当時は異性間の恋愛しか認識されてなくて、同性間の関係や恋愛感情はひた隠しにされてきた。内に秘めた愛を表現するのが私にはとても難しかったの」と監督の演出に助けられたと撮影を振り返る。

本編映像

映画『アンモナイトの目覚め』は2021年4月9日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国で順次公開!
監督:フランシス・リー
出演:ケイト・ウィンスレット、シアーシャ・ローナン
配給:ギャガ R-15
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