原作・津村記久子からコメントが到着！―『君は永遠にそいつらより若い』公開日が決定

芥川賞作家・津村記久子のデビュー作品『君は永遠にそいつらより若い』の公開日が9月17日（金）に決定し、併せて原作者・津村記久子からのコメントと3ショット写真が解禁された。

本作は、卒業間近の大学生である主人公が、なんとなく過ごす日常の中で、ふとした折に「暴力」「児童虐待」「ネグレクト」などの社会の闇と、それに伴うやり切れない「哀しみ」に直面する物語。大学やバイト先のぐだぐだした日常は軽快にユーモラスに描かれ、一方、作者の確かな問題意識と倫理観で、それら社会の闇の部分ともきちんと対峙する作品となっている。主人公の大学生・堀貝佐世役を佐久間由衣、堀貝と出会う痛ましい過去を持つ猪乃木楠子役を奈緒が演じる。監督を務めるのは吉野竜平。

今回、原作者・津村記久子からコメントが到着、吉野竜平監督、津村記久子、佐久間由衣の3ショット写真が解禁された。また、4月29日（木・祝）から、全国共通特別鑑賞券（1,500円（税込））の発売が決定した。前売特典は初出しカットとなる特製ポストカード付き。

津村記久子（原作者）コメント

自分の書いた小説はすべてどうやって書いたか思い出せないのですが、中でも書いてから十五年が経過したこの作品は、今となっては別の人が書いたようにも思えます。けれども、今映画という形になって、自分が描きたかった堀貝佐世の鷹揚さは、確かに誰かの支えになるものだと、改めて信頼させてもらえたように感じました。自分自身の物語に囚われすぎず、簡単に誰かの苦しみや使命を共有してしまう堀貝や吉崎の姿は、自分が小説を書き始めた頃から今まで、一貫して描きたいと願ってきたおおらかな人間の姿で、わたしが常に誰かに見出したいと思っている態度の具現でもありました。
映画に関わられたすべての方に、改めて、他者に優しくあることの力を強く肯定し、このように提示してくださったことに、感謝を申し上げます。この小説を書いてよかったです。ありがとうございました。