ミュージカル『レ・ミゼラブル』の初日記念会見が5月25日(火)に帝国劇場で行われ、福井晶一、吉原光夫、佐藤隆紀、生田絵梨花、六角精児、森公美子が登壇した。

原作は、フランス文学の巨匠ヴィクトル・ユゴーが自身の体験を基に19世紀初頭のフランスの動乱期を舞台に当時の社会情勢や民衆の生活を克明に描いた大河小説。原作の持つ、「無知と貧困」「愛と信念」「革命と正義」「誇りと尊厳」といったエッセンスを余すことなく注ぎ込んだ本作は、1985年のロンドン初演を皮切りに、日本では1987年6月に帝国劇場で初演を迎えて以来、東宝演劇史上最多の3,336回という驚異的な上演回数を積み上げる。

ミュージカル『レ・ミゼラブル』は5月~7月の帝劇公演を皮切りに、8~10月に福岡・博多座、大阪・フェスティバルホール、長野・まつもと市民芸術館の全国4都市にて上演される。今回、初日を迎えた5月25日(火)に、ジャン・バルジャン役の福井晶一・吉原光夫・佐藤隆紀、新たにエポニーヌ役に挑む生田絵梨花、テナルディエ役に臨む新キャストの六角精児、マダム・テナルディエ役の森公美子の6人が会見に参加した。

2017年と2019年の公演ではコゼット役で本作に出演していた乃木坂46の生田絵梨花だが、今回はエポニーヌ役に初挑戦。初日を迎えたこの日、生田は「今までの開幕の時はもうちょっと緊張でふわふわしている感覚だったんですけど、今年は地に足を踏みしめている感じがして」と心境を明かした。

続けて「それはエポニーヌという役に力を借りているのかもしれないですし、あとは今目の前にある当たり前の光景がいつなくなってしまうかわからないということが現実的な可能性としてあるので、今出来ることをひとつひとつ集中して、魂をそこに込めていく」と語り、「私たちは今出来る集中というところで、お客様の心を少しでも灯せるように受け止めていただけるようにがんばれたら」とコメントした。

初めてのエポニーヌ役については「今までずっとコゼットっぽいってずっと言っていただいていて、光栄なことなんですけど、そのイメージがある分、最初は自分はどんなエポ(エポニーヌ)が出来るのかという不安はありました」とその気持ちを明かした。そんな中でも周囲からの反響もあったようで「稽古場でキャストの方々が私が臨む姿勢を見て、“エポもすごいいいね”って言ってくれたり、“最初からエポやってた?”っていう声を聞けるようになって、この方向でいいんだって進める勇気をもらいました」と笑顔を見せた。

また、これまでとはまったく違う役どころに「エポニーヌは強いという印象がありますけど、強いから強いんじゃなくて、弱さを傷つかないために隠して強くしようとするとか、生きていくために強くいないといけないとか、そういうところは誰しも共感できるんじゃないかと思います」と見どころをコメントした。

そんな生田に森からは「(これまでとは)全然違うキャラクターを押し出してきて、ビックリしました。“どこで勉強した?”って聞きましたもん。これに向けて声つくったんだよね」と言うと、生田は「発声は変えました。地を這うような音色を出せるようにトレーニングを重ねました」と答えた。

ミュージカル『レ・ミゼラブル』は2021年5月25日(火)~7月26日(月)に東京・帝国劇場、8月4日(水)~28日(土)に福岡・博多座、9月6日(月)~16日(木)に大坂・フェスティバルホール、9月28日(火)~10月4日(月)に永野・まつもと市民芸術館で上演!