『鳩の撃退法』の完成披露トークイベントが7月12日(月)に銀座蔦屋書店で行われ、藤原竜也、土屋太鳳、風間俊介、西野七瀬、タカハタ秀太監督が登壇した。

第157回直木賞受賞作『月の満ち欠け』など佐藤正午の数ある傑作のなかでも最高到達点との呼び声高い『鳩の撃退法』。原作では小説表現の臨界点を超えた、まさに先の読めないストーリーが展開される。映画化決定に「これ、どうやって映画化するの!?」「予告編観たけどめちゃくちゃ気になる!」と話題を呼んでいる。天才作家・津田伸一役を藤原竜也が演じるほか、土屋太鳳、風間俊介、西野七瀬、豊川悦司ら豪華キャストが集結し、監督はTVドラマ「赤めだか」でギャラクシー賞ほかドラマ界の賞を総なめするなど、映画だけではなくTVドラマ・バラエティ・ミュージックビデオとジャンルを問わず、マルチに活躍するタカハタ秀太が務める。

藤原竜也演じる天才作家・津田伸一の書いた小説が現実になるというストーリーにちなみ、高さおよそ6mの本棚、そして沢山の本に囲まれた銀座蔦屋書店で行われた今回のイベント。主演の藤原は「この作品は話が複雑で非常に面白いです」と挨拶。そんな実写化不可能とまで言われた原作を実写化するにあたり「タカハタ監督の撮り方がリハーサルを重ねずに、勢いや現場の熱量で行けるとこは一発で撮ってしまおう!という演出・手法だったので、自分としても良い緊張感を活かしながら、監督の想いになんとか付いていこうと集中してやりました」と振り返った藤原。

津田の担当編集者・鳥飼なほみ役を演じた土屋は「私自身も藤原さんの演技をずっと見て育ってきたので、とてもワクワクしました。お客さんを引き付ける魅力というのが、実際に現場でも感じることが出来ました」と藤原との共演を喜んだ。読書好きのバーのマスター・幸地秀吉役を演じた風間は「僕の役は本当に存在しているのか分からない、つかみどころのない役で、その感じが津田の嘘なのかどうか分からないようになっているといいな」とミステリアスな役どころとともに作品において担っているポイントを挙げた。

津田伸一の通うコーヒーショップの店員・沼本役を演じた西野は「演じたキャラは割と距離感が、特に津田とは近くて、演じるのが難しかったです。監督からは『まだ距離があるな~。(藤原と)ハグしてみたら?』と提案してくださって、やったら気持ちがほぐれて、すごくありがたかったです」と現場の雰囲気の良さを語った。

続いて、“ウソの撃退法!”と題して、藤原・風間・西野の3人が話すエピソードの内、真っ赤なウソ話をしているのは誰かを土屋に見破ってもらうというコーナーに。最初に風間が披露したエピソードは「今日イベントを行っている銀座は祖母が住んでいた街で、祖母が他界してから久しぶりに来て、会っているような気持ちなっている」というもの。感動的なエピソードが飛び出すと「素敵な話、、!」「これがウソだったら本当にヤなやつ(笑)」と感動と笑いが…。

続いては西野は「夢の中で着ていた衣装を今日着ている」という正夢のようなエピソードが。最後に藤原は「事務所に提出する履歴書の写真を料理人・周富徳さんとのツーショット写真にしたら受かった」というもの。エピソードが出そろうと土屋は「本当に私はこういうのが苦手で…。みなさんホントの様な顔で喋るじゃないですか!みなさんお芝居するのは本業ですから」と悩ましい表情を浮かべた。考えた結果「七瀬ちゃんでいこうかなと!」と予想した土屋は、その理由について「私が宣伝部だったら『西野七瀬、騙したっ!』みたいな見出しの方がおもしろいかなと思って」とまさかの宣伝目線での予想に会場からは笑いが。

結果は、なんと藤原・風間・西野、全員が挙手をし、風間は「説明させてください!他界してしまった銀座でお世話になった方がいて、祖母ではないという話です。大丈夫ですか!?これで納得してもらえました!?」と必至に弁明。西野も「そんな夢はまったく見てません!さっき裏で急いで考えました」とコメント。そして藤原は「これは全て風間くんのエピソードです!」と衝撃の告白。風間からも「ウソのようなホントの話だけど、竜也くんの話ではないです!」と付け加えられた。

最後に藤原は「目まぐるしく変わるストーリーとラストにかけて一瞬で世界観に引き込まれます。暖かい気持ちにもさせてくれる。まもなく公開を迎えますが、是非みなさんに観ていただけたら嬉しいです」と本作をアピールした。

【写真・文/編集部】

映画『鳩の撃退法』は2021年8月27日(金)より全国で公開!
監督:タカハタ秀太
出演:藤原竜也、土屋太鳳/風間俊介、西野七瀬/佐津川愛美、桜井ユキ、柿澤勇人、駿河太郎、浜野謙太/岩松了/村上淳、坂井真紀、濱田岳、ミッキー・カーチス/リリー・フランキー/豊川悦司
配給:松竹
©2021「鳩の撃退法」製作委員会 ©佐藤正午/小学館