アウシュヴィッツ脱走者の報告書<レポート>が12万人の命を救った実話『アウシュヴィッツ・レポート』の本編映像が解禁された。

アウシュヴィッツ強制収容所を脱走した2人の若いスロバキア系ユダヤ人のレポートによって、12万人のユダヤ人の命が救われた実話である本作は、スロバキア人のペテル・ベブヤクが監督を務め、第93回アカデミー賞国際長編映画賞のスロバキア代表に選出された。脱走する2人のスロバキア人は、『オフィーリア 奪われた王国』のノエル・ツツォル、新人のペテル・オンドレイチカが熱演。2人を救済する赤十字職員には『ハムナプトラ』シリーズのジョン・ハナーが好演している。監督を務めるのはペテル・ベブヤク。

今回解禁された本編冒頭映像は、アウシュヴィッツ=ビルケナウ収容所の監視官が「収容所から逃げ出そうとしたら皆こうなるからな!」と逃げ惑う大勢の囚人たちを木棒で叩くシーンから始まる。脱走に失敗し捕まった囚人は、雨が降る中、見せしめのため首を括られ、ぶら下がっていた。首には「イエーイ、戻ってきたぞ!」と書かれた文字が。そしてピクピク動く足、白い息。口からは小さいうめき声が漏れていた…。スロバキア人のアルフレートは、そんな悪夢から起床の点呼で目が覚めるが、自分も脱出に失敗するのではないかという恐怖に打ちひしがれるのであった。

脚本・監督を務めたペテル・べブヤクは、第二次世界大戦の終結から約80年経った今、アウシュヴィッツ強制収容所に関する映画を撮ったことについて「残念なことに、人々の多くは極右に寛容となり、受け入れ始めています。それは悪いことです。同じ過ちを繰り返さないためには、このような映画を撮って、映画でも、あるいは他の手段でも、人類が過ちを犯し、知識人が過ちを犯し、ある種の人々が権力を握るのを許してしまった状況を思い出すことが重要だと思ったからです」と神妙な面持ちで答え、日本公開を待ち望んでいるファンには「この映画が日本の映画館で上映されることを、とても喜んでいますし、日本の皆さんに楽しんで、お気に召していただければ嬉しいです」とメッセージを送っている。

本編映像

映画『アウシュヴィッツ・レポート』は2021年7月30日(金)より新宿武蔵野館ほか全国で順次公開!
監督・脚本:ペテル・べブヤク
出演:ノエル・ツツォル、ペテル・オンドレイチカ、ジョン・ハナー
配給:STAR CHANNEL MOVIES
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