『そして、バトンは渡された』のジャパンプレミアが10月5日(火)に東京国際フォーラムで行われ、永野芽郁、田中圭、石原さとみ、稲垣来泉、市村正親、前田哲監督が登壇した。

血の繋がらない親に育てられ、4回も苗字が変わった高校生、森宮優子はわけあって料理上手な義理の父親・森宮壮介と二人暮らしをしている。今は卒業式に向けピアノを猛特訓中。将来のこと恋のこと友達のこと、うまくいかないことばかり…。一方、夫を何度も変えて自由奔放に生きる魔性の女・梨花。泣き虫な娘のみぃたんには愛情を注ぎ共に暮らしていたが、ある日、娘を残して姿を消してしまう―。やがて2つの物語が交差するとき、驚きと感動が訪れる。主人公・優子を永野芽郁、優子の血の繋がらない父親・森宮を田中圭、自由奔放に生きる魔性の女性・梨花を石原さとみが演じる。

イベントの冒頭では、田中から永野に、稲垣から石原の花束のサプライズプレゼントがあり、これを受けて永野は「キューンってしましたよ!」と驚きを隠せない様子で笑顔を見せた。もともと原作を読んでいたという主演の永野だが、その出会いは「母親が原作を読んでいた」ことだと明かし、「映画になったり、ドラマになったりするのであれば主人公の女の子を芽郁がやってほしいなって会話をしていた」というほど愛着があった原作だったという。見事、主人公・優子役を演じることになった永野だが、劇中で多くのシーンで共演する田中は「お兄ちゃんにならないように気を付けました」と演じる上で注意した点を明かした。優子の父親を演じた田中だが、“共通点”を聞かれるとしばらく悩んだうえで「懐の広さくらいですかね」と笑いを誘う場面も。

今回母親役に初挑戦となった石原は「あまり母親役だからと気負いはしなかった」と振り返り、その理由について「(自身が演じた)梨花としても初めての経験」と役柄と現実をうまくリンクさせていただくことを明かした。その石原は、劇中同様に娘役の稲垣とも仲が良かったようで、稲垣自身も「本当の親子みたいな関係が作れてよかった」と笑顔を見せた。

また、劇中ではピアノを弾くシーンもある永野だが、「撮影に入る3か月前から練習を始めた」と明かしつつも、劇中では見事な腕前を披露しており「途中から楽しくなって、早くお見せしたいと思いました」と笑顔で答えた。しかし、そんな中でも演技をしながらピアノを弾くのは苦労もあったようで「頭も使って、ピアノも弾いていて、手も動かなくなってきながらの撮影だったんですけど、田中さんがつかれてるだろうと気を遣って、ケーキを買ってきてくれたです!嬉しかった」と満面の笑みを見せる永野。一方でケーキを差し入れた田中は「尊敬したんです、俳優として。すごいなと思って」と永野が魅せる役者魂に感銘を受けていた様子を明かした。

さらに、永野のピアノ演奏を間近で見ていた田中は「自然にピアノを触っていたし、楽しそうだったし。(3か月前から練習をしたと)聞いてえらいなというか、驚きと。緊張はもちろんしていたと思うけど、楽しさが全面に出ていたので、優子ちゃんにピッタリ。ピアノを弾いている芽郁ちゃんを見るのは好きでした」と感慨深げに振り返った。

最後に永野は「誰かを大切に思ったり、大切に思われたり、愛情深く思うことが素敵なんだなと粗編めて感じました。家族だったり、友人だったり、自分が大事にしたい人を前にして、何か言葉をかけたいなという思いでいっぱいになりました。みなさんにもそういう思いになっていただけたらと思います」とメッセージを送った。

【写真・文/編集部】

映画『そして、バトンは渡された』は2021年10月29日(金)より全国で公開!
監督:前田哲
出演:永野芽郁、田中圭、岡田健史、稲垣来泉、朝比奈彩、安藤裕子、戸田菜穂、木野花/石原さとみ/大森南朋、市村正親
配給:ワーナー・ブラザース映画
©2021 映画「そして、バトンは渡された」製作委員会