5人の俳優がショートフィルムの監督に挑戦する『アクターズ・ショート・フィルム2』の青柳翔が監督を務める『いくえにも。』のポスタービジュアル、ティザー映像、場面写真が解禁され、併せてインタビューが到着した。

WOWOWが開局30周年を記念して行ったプロジェクト『アクターズ・ショート・フィルム』。予算・撮影日数など同条件で5人の俳優たちが25分以内のショートフィルムを制作。世界から6,000本超のショートフィルムが集まるアジア最大級の国際短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア」(SSFF & ASIA)のグランプリ<ジョージ・ルーカスアワード>を目指すというもの。第2弾となる『アクターズ・ショート・フィルム2』では、青柳翔、玉城ティナ、千葉雄大、永山瑛太、前田敦子ら豪華俳優陣5人が監督を務め、各作品の主演には、青柳翔監督作に村上虹郎、玉城ティナ監督作に琉花と奥平大兼(W主演)、千葉雄大監督作は千葉雄大自ら主演も務め、伊藤沙莉とW主演、そして永山瑛太監督作に役所広司、前田敦子監督作に柳英里紗と三浦貴大(W主演)と多彩な俳優陣が集結。

今回、青柳翔が監督・脚本を務め、村上虹郎が主演を務めるショートフィルム『いくえにも。』のポスタービジュアルと場面写真、ティザー映像が解禁され、併せて撮影現場での様子もうかがえる青柳監督と村上のインタビューが到着した。

線路脇にポツンと設置された電話ボックス。そのかたわらを通り過ぎた修平(村上虹郎)は、とぼとぼと家に帰って行く。家には父の俊男(奥田洋平)と母の和美平岩紙、高校生の妹・夏美(見上愛)が待っていて、週に一度の家族団欒でテーブルを囲もうとしていた。そこに、隣に引っ越してきた奇妙な夫婦が挨拶に訪れる。犬を抱いた妻のサキ(黒沢あすか)はリビングに上がり込み、一家団欒を掻き回すような言動をしはじめるのだが。

解禁されたポスタービジュアルには電話ボックスの中で物憂げな表情を浮かべる修平(村上)の姿が。どこか孤独感が漂うビジュアルとなっているが、いったい彼に何があったのだろうか。一方、あわせて解禁となった場面写真では家族で食卓を囲み和やかに過ごす修平の姿も確認できる。奇妙な隣人が挨拶に訪ねてきたことで、物語は思わぬ方向へと動き出すのだが―。

また、『いくえにも。』のティザー映像が解禁された。

ティザー映像

青柳翔(監督)インタビュー

――初めての監督挑戦はいかがでしたか。作品が完成した今の率直なお気持ちを教えてください。
キャストとスタッフの皆さんに助けられて完成まで辿りつけた、という感謝の気持ちでいっぱいです。半年以上前から作品の準備をしてきましたが、迷うことや思い通りにいかないことも数えきれない程あって。初監督の僕を沢山の方に支えてもらいました。そして、何よりも本当に楽しかったですね。ゼロから作品をつくっていって、がむしゃらだけど存分に熱量を注ぎました。普段の役者業の領域を超えた挑戦で、今はデビュー当時のような、初心にかえったような気持ちでもあります(笑)
――「いくえにも。」は家族や人とのつながりを改めて考えるきっかけになるような物語だと思います。着想はどのようなところにあったでしょうか。
予想を裏切る作品をつくりたい、という想いがまずあったんです。その上でどんな作品がいいかな、と考えていたときに以前から関心のあった「ガスライティング」という言葉が、ふと浮かんで。家族を題材に、ガスライティングの要素を重ねた内容の物語にしてみたいなと思いました。最初は自分でプロットを書いていたんですが、書いているうちに登場する家族に段々と情が湧いてきてしまって…脚本を担当していただいた山咲藍さんの力も借りながら一緒に形にしていきました。
――舞台やドラマでも共演されている村上さんとの撮影はいかがでしたか。
撮影では、あまり監督・役者という立場の違いは意識しすぎず、フランクに作品や役柄について思ったことをお互いに話していましたね。途中で修平の感情が混乱するシーンがあるのですが、特にその感情に関しては二人で擦り合わせて、足し算ではなく、あえて抑えめの引き算の演技でいこうと決めたりしました。主人公の修平を虹郎にお願いできて良かったな、と本当に思いますね。
――特に注目していただきたいシーンがあれば、その理由とともにお教えください。
それぞれの登場人物ごとにもありますし…お気に入りのシーンはもう沢山ありますよ(笑)。虹郎だと電話ボックスのシーンはやっぱり印象的かな、と思います。作品の全体的なトーンも気に入っていますね。
――本作に込めた思いも含めて視聴者へのメッセージをお願いします。
「いくえにも。」は答えもない、そして肯定も否定もない、観て頂いた方に委ねるような作品だと思います。観終わったあとに「あれってどういう意味だったんだろう?」と考察しながら、登場人物たちの背景を想像しながら、楽しんでいただけたら嬉しいです。

村上虹郎 撮影時インタビュー

――「いくえにも。」は家族がテーマの物語ですが、青柳監督とは撮影前にどんなお話をなさりましたか。
かなり行間の多い本だったので、翔さんとは撮影前にとにかく本の読み込みと基礎設定の擦り合わせをしていました。
――撮影で特に印象的だったエピソードやシーンなどありましたら、教えてください。
本読みでの黒沢あすかさんのパンチにみなやられてましたね。あとは現場でたくさん唐揚げを頬張らないといけないのに奥田さんが前日に唐揚げを作って食べちゃった話とか。途中で気付いたけど止まらなくなっちゃったみたいです。それと修平の幼少期を演じてくれたビビくんが生まれて此の方一度も切ったことのない超がつくロン毛を僕に合わせるためにバッサリ切ってくれたらしく、ごめんね、と思いました。笑
――最後に視聴者へのメッセージをお願い致します。
乞うご期待。

『アクターズ・ショート・フィルム2』は2022年2月6日(日)17:00~WOWOWで放送・配信!
監督:青柳翔、玉城ティナ、千葉雄大、永山瑛太、前田敦子(五十音順)
主演:村上虹郎、琉花・奥平大兼、伊藤沙莉・千葉雄大、役所広司、柳英里紗・三浦貴大(監督の五十音順)