犬童一心監督が世界的なダンサーとして活躍する田中泯の踊りと生き様を追った映画『名付けようのない踊り』の田中泯と大泉洋による対談特別映像が解禁された。

1978年にパリデビューを果たし、世界中のアーティストと数々のコラボレーションを実現、そのダンス歴は現在までに3000回を超える田中泯。映画『たそがれ清兵衛』(02)から始まった映像作品への出演も、ハリウッドからアジアまで広がっている。そんな独自の存在であり続ける田中泯を、『メゾン・ド・ヒミコ』(05)への出演オファーをきっかけに親交を重ねてきた犬童一心監督が、2017年8月から2019年11月まで、ポルトガル、パリ、東京、福島、広島、愛媛などを巡りながら撮影。この間に田中泯は72歳から74歳になり、5か国、48か所で90の踊りを披露。その一部を切り取り、一本の稀有なる映画が誕生した。山村浩二によるアニメーションを交えながら、情感豊かに田中泯の人物像を紐解く。

今回、公私共に親交のある俳優・大泉洋と田中泯の対談が実現、対談特別映像が解禁された。2人の出会いから、俳優としてのアプローチ方法の違いについて、そして踊りから大泉洋が受けた刺激と衝撃を近くで見てきた大泉洋だから語れる言葉で、身振り手振りなど、踊り?を交えながら、たっぷり語っている。

2人が初共演を果たしたのは2015年放送(能登で最初に行われた撮影は2014年)のNHK朝の連続テレビ小説「まれ」の時にさかのぼるが「そのちょっと前に京都の撮影所でお会いしているんですよ。その後に朝ドラ(での共演)が決まったんで」と明かすが、驚いた様子の田中は「本当に?記憶違いなんじゃないの?」と笑う。「まれ」の撮影を振り返った大泉は「塩田に立ってるあのお姿は、本物よりも本物らしいというか。何をやってもそうなっちゃうのがすごいなと。大河ドラマ(『鎌倉殿の13人』)でも泯さんだけがタイムスリップしてきた人に見えるんですよ」と感心した様子。

近年は俳優として映画・ドラマへの出演が相次ぐ田中だが「僕はセリフを覚えるのが嫌いだし、上手に喋れるわけでもない。だからまず、その人はどういう気配を放っているのか、背中はどうなっているのか、肩がどうなっているのか、そっちの方に関心がいってしまう」と役作りを明かす。それを聞いた大泉も「泯さんの踊りというのもそういうところから入っているんでしょうね」とその独特なアプローチに感心した様子を見せている。

そんな大泉は本作について「誰もが泯さんの踊りを生で見られるというわけではないからこそ、この映画は観た方がいい。こんな世界があるのかと思いますし、めくるめく(踊りの)世界が広がってるので。そういった意味では犬童監督がよくぞいろんなところについていって、撮ってくれたなと思いますね」と語ると、「田中泯さんの踊りにまだ出会ってないという方にとっては、本当に素晴らしい機会だと思う。これはぜひ見てもらえたら面白いと思います」と観客にメッセージを送った。

その上で「なぜ今、彼に惹かれるのか?」と改めて問いかけられた大泉は「僕は突きつけられる感覚というか、それでいいのか、お前と言われてるような感覚があるんです」と前置きしつつ、「自分じゃ、なかなかムチを入れられないんですけど、そのムチを目の前で入れてもらえるというか。そういう感覚が欲しくて、田中泯を見たいと思うんじゃないですかね」と田中の魅力について言葉をかみ締めるように語った。

対談動画<前編>

対談動画<後編>

『名付けようのない踊り』は2022年1月28日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿バルト9、Bunkamuraル・シネマほか全国で公開!
脚本・監督:犬童一心
出演:田中泯、石原淋/中村達也、大友良英、ライコー・フェリックス/松岡正剛
配給:ハピネットファントム・スタジオ
©2021「名付けようのない踊り」製作委員会