犬童一心監督が世界的なダンサーとして活躍する田中泯の踊りと生き様を追った映画『名付けようのない踊り』が第34回東京国際映画祭「Nippon Cinema Now」部門にて上映されることが決定した。

1978年にパリデビューを果たし、世界中のアーティストと数々のコラボレーションを実現、そのダンス歴は現在までに3000回を超える田中泯。映画『たそがれ清兵衛』(02)から始まった映像作品への出演も、ハリウッドからアジアまで広がっている。そんな独自の存在であり続ける田中泯を、『メゾン・ド・ヒミコ』(05)への出演オファーをきっかけに親交を重ねてきた犬童一心監督が、2017年8月から2019年11月まで、ポルトガル、パリ、東京、福島、広島、愛媛などを巡りながら撮影。この間に田中泯は72歳から74歳になり、5か国、48か所で90の踊りを披露。その一部を切り取り、一本の稀有なる映画が誕生した。山村浩二によるアニメーションを交えながら、情感豊かに田中泯の人物像を紐解く。

今回、本作が第34回東京国際映画祭「Nippon Cinema Now」部門にて上映されることが決定した。東京国際映画祭は、日本を代表する選りすぐりの邦画作品を上映してきた「Japan Now」部門の名称を、今年から「Nippon Cinema Now」部門と改め、今一番海外に向けて発信したい邦画として計10作品(うち3作品は監督特集)を上映。その中で、本作『名付けようのない踊り』は唯一のドキュメンタリー映画として選定された。本作の選定理由について、同映画祭のプログラミング・ディレクター市山尚三は「稀有なアーティスト田中泯さんの人と仕事の貴重な記録のみならず、エモーショナルな瞬間に溢れた感動的な作品だと思います。」とコメントを寄せた。

映画『名付けようのない踊り』は2022年に全国で公開!
脚本・監督:犬童一心
出演:田中泯、石原淋/中村達也、大友良英、ライコー・フェリックス/松岡正剛
配給:ハピネットファントム・スタジオ
©2021「名付けようのない踊り」製作委員会