『異動辞令は音楽隊!』の完成披露試写会が7月28日(木)に都内で行われ、阿部寛、清野菜名、磯村勇斗、高杉真宙、見上愛、内田英治監督が登壇した。

物語は、コンプライアンスを問われるこの時代に犯人検挙には手段を択ばない警部補・成瀬司(阿部寛)の行き過ぎた捜査の結果、最前線の刑事から警察内広報課・<音楽隊>への異動辞令という青天の霹靂から始まる。主演は阿部寛。阿部が演じるのは“捜査一課で現場一筋の鬼刑事”。監督は第44回日本アカデミー賞で最優秀作品賞ほか数々の賞に輝いた『ミッドナイトスワン』を手掛けた内田英治監督。本作は監督がYouTubeで偶然目にした警察音楽隊のフラッシュモブ演奏の映像から着想を得たオリジナル脚本で、わき目もふらずに一心不乱に働いてきたミドル・エイジたちの奮闘と生き様を、その警察音楽隊のメンバーにイメージを重ね合わせ生まれたヒューマンドラマ。

劇中ではドラムの演奏を披露する阿部だが、「楽器と聞いただけで断ろうと思った」と明かしつつ、「(演じた)成瀬も挑戦だから一緒に挑戦していけばいいなと思って」と出演を決意したといい、「全くやったことなくて3か月くらい練習した」と明かした。そんな姿を「かっこよかったです。練習の時から拝見していたので、どんどんアップデートされる阿部さんを見て、プロ根性と尊敬と、本当に素晴らしかったです」と言う清野、高杉も「叩いている姿を生で見れたというだけでこの撮影に参加できてよかったと思える」と絶賛した。

トランペットを初体験の清野は「音を出すのがまず難しい。家でも練習をしてスタジオにも入ったり」と練習を重ねたことを明かし、高杉も「みなさんが一緒にやると聞いたので、一人でやるとかプライベートだったら練習ができていなかったと思う」と共演者の存在が助けになったという。そんな練習を重ねた撮影は「久しぶりに部活に出ている感じ」という阿部は「セッションになってた。そこからまた練習したり、汗水共にしてきた」と振り返った。

一方で、劇中では楽器の演奏がない磯村は「申し訳なくなりました」と言い、「早く事件追いにいけよと思ってしまうくらい感動した。それくらい素晴らしい演奏」とコメント。これに「パート3まで構想がある」という内田監督は「(続編で)難しい楽器を」とコメントし、笑いを誘った。

また、本作は先日行われたニューヨーク・アジアン映画祭でワールドプレミア上映が行われ、阿部と内田監督が現地で登壇したが、阿部の英語でのスピーチを見て「大盛り上がりだった」と振り返る内田監督。作品への反響も大きかったようで、「めちゃめちゃうれしかった。そこなの?というところから盛り上がって」と驚きもあったという。最後に阿部は「笑顔だったり涙だったり、いろんなストーリーを感じてくれると思います」とメッセージを送った。

【写真・文/編集部】

『異動辞令は音楽隊!』は2022年8月26日(金)より全国で公開!
脚本・監督:内田英治
出演:阿部寛、清野菜名、磯村勇斗、高杉真宙、板橋駿谷、モトーラ世理奈、見上愛、渋川清彦、酒向芳/倍賞美津子
配給:ギャガ
©2022 『異動辞令は音楽隊!』製作委員会