『ある男』のジャパンプレミアが10月27日(木)にユナイテッド・シネマ豊洲で行われ、妻夫木聡、安藤サクラ、窪田正孝、眞島秀和、柄本明、石川慶監督、原作者の平野啓一郎が登壇した。

平野啓一郎の同名ベストセラー小説を映画化した本作。主人公である弁護士・城戸が、“ある男”の真実に迫っていく衝撃と感動のヒューマンミステリー。主演は妻夫木聡。石川慶監督とは『愚行録』「イノセント・デイズ」に続き、本作で3度目のタッグとなり、今回は初の弁護士役に挑む。城戸に夫の身元調査を依頼する谷口里枝役に安藤サクラ。里枝の夫となる谷口大祐に窪田正孝、さらに清野菜名、眞島秀和、小籔千豊、仲野太賀、真木よう子、そして柄本明らが共演する。

昨年1~2月に撮影された本作だが「いろんな映画祭を経てきているので、まだ公開されていなかったのかと。ようやくみなさんに届けられるのが嬉しいです」と日本公開を喜んだ妻夫木。そんな妻夫木とは本作で3度目の共演となる安藤は「顔を見ていると吸い込まれる。あとは安心感」とその存在感を称賛した。また、撮影では「体験で林業をさせていただいた」という窪田は「切り方にも工夫がいるし、チェーンソーだけでは切り崩せない。一つの命を自分の中に取り入れるような、儀式的な感覚にもなったので貴重な体験でした」と明かした。

ヴェネチア国際映画祭と釜山国際映画祭に出品された本作だが、妻夫木は「ヴェネチア国際映画祭では、(上映が)終わった時に何人か笑っている人がいて、こういう風に感じるんだなと、こんなにも捉え方が違うんだなとおもしろかったです」と言い、釜山国際映画祭でも「観終わった後に2回大きな拍手をしてくださったそうで、盛大に迎え入れてくれたということは嬉しかったです。一つの映画として認めてくれたんだなと」と感慨深げな様子だった。

作品にちなんで、“別人になれるとしたら?”という質問に「妻夫木さん」と答えた窪田は「共通の趣味でボクシングをやらせてもらったり、釜山やヴェネチアに行かせていただいて、学びをやめない人。周りに人がいる人という印象があって。壁みたいなものが一切なくて、大先輩なんだけど垣根とか境界線がなくて、リスペクトが高いです」とコメント。

さらに「この間もプロの方とスパークリングしたと聞いて、どういう精神力なんだろうと。進み続ける人生の歩み方がすごいリスペクトがある」と憧れのまなざしを送った窪田だが、これに妻夫木は「好きなことをやってるだけですけどね(笑)ボクシングもこの映画がきかっけで始めたんですけど。柄本佑くんとよく一緒にやってるんですけど、佑と僕だけボクシングに関する役が決まってなくて、一番練習している僕たちは何を目指しているんだろう。『なんでこんなにがんばっているんだろうね』と(笑)」と笑いを誘った。

また、妻夫木は「『ブロークバック・マウンテン』という映画が好きで、ヒース・レジャーがすごい好きだったんです。彼になりたいと思った。彼はフィルムの中で生きてるんです。ただいるという存在は、どういう思いでなっているのかとか、どう考えているんだろうとか」と語った。最後に妻夫木は「人それぞれの結末があっていいと思いますし、その結末は育っていってほしいなと思っています」とメッセージを送った。

【写真・文/編集部】

『ある男』は2022年11月18日(金)より全国で公開!
監督:石川慶
出演:妻夫木聡、安藤サクラ、窪田正孝、清野菜名、眞島秀和、小籔千豊、坂元愛登、山口美也子、きたろう、カトウシンスケ、河合優実、でんでん、仲野太賀、真木よう子、柄本明
配給:松竹
©2022「ある男」製作委員会