冲方丁『ばいばい、アースI 理由の少女』(角川文庫 刊)


WOWOW×ソニー・ピクチャーズ×米アニメ配信大手クランチロール、3社共同での大型オリジナルアニメ製作プロジェクトがスタート、第1弾は冲方丁原作『ばいばい、アース』がアニメ化される。

今回の3社間のパートナーシップによって、各社がこれまで蓄積したノウハウや知見を生かしながら、ドラマ性が⾼く⽇本および世界中で広く楽しめる魅力的なTVアニメシリーズの企画開発・製作を共同で行なう。WOWOWでの放送・配信に加え、ソニー・ピクチャーズ、クランチロールと連携して、北米・欧州・アジア全域を中⼼とした200以上の国や地域への海外展開とともに、映画、ゲーム、グッズ化などの多角展開や、ファンとのコミュニケーションの場を創出する体験型コミュニティ施策などを行なっていく。

そして今回、3社共同製作第1弾として冲方丁原作のアクションファンタジー『ばいばい、アース』のアニメ化が決定した。直木賞ノミネート、本屋大賞のほか数々の賞を受賞し実写映画化もされた「天地明察」の原作者であり、WOWOWオリジナルアニメ「シュヴァリエ」、アニメ映画『マルドゥック・スクランブル』の原作・脚本や、「攻殻機動隊 ARISE」のシリーズ構成・脚本を務めるなど幅広い分野で活躍する冲方丁の原作をもとに、自らのルーツを探す主人公ベルの戦いと冒険が壮大なスケールで描かれる。

⽥中晃(株式会社WOWOW 代表取締役 社⻑執⾏役員)コメント

世界を代表するコンテンツメーカーでありディストリビューターでもある、ソニー・ピクチャーズ、クランチロールとのコラボレーションをうれしく思います。日本のアニメは、国内にとどまらず海外のユーザーも注目する映像コンテンツです。品質への徹底的なこだわりとともにオリジナルコンテンツを製作してきたWOWOWと、数々の大作映画や話題のドラマを提供してきたソニー・ピクチャーズ、そして作品に適したマーケティングでファンコミュニティの創出に⻑け、欧⽶を中⼼とした海外のアニメファンに大きな影響⼒を持つクランチロールとの共同製作によって、今後開発していく作品が世界中のファンに⼒強く届くことを期待しております。第1弾は、冲方丁さん原作の「ばいばい、アース」です。この壮大なスケールのファンタジー大作の魅⼒をアニメならではの世界観で表現し、国籍や⾔語、年齢を問わず多くの人に感動を届け、末永く⾒続けてもらえる作品作りを目指してまいります。

冨⽥みどり(株式会社ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント 代表取締役)コメント

オリジナルコンテンツを多く持つWOWOWと、初めてアニメ製作でコラボレーションし、作品をお届けできることをうれしく思います。「ドラマW」をはじめ、これまで話題の原作を⾼品質で映像化してきた実績のあるWOWOWとの共同製作には、アニメにおいても良質で独自性のある作品を贈り出せると、⾮常に期待を寄せています。また、クランチロールとは「クリエイティビティとテクノロジーの⼒で、世界を感動で満たす」というソニーグループのPurpose(存在意義)に基づき、協業を継続して⾏なっています。本プロジェクトは、WOWOWと企画段階から世界展開を⾒据えた作品製作を⾏ないますので、このグループシナジーを最大限発揮し、国内のみならず世界中へ作品を届け、作品をより深く楽しんでいただくための取り組みを⾏なってまいります。クリエイターが作品を通じて世界とつながり、世界中の方に感動を届けるきっかけを増やしていければと思っています。

ラウール・プリニ(Crunchyroll, LLC プレジデント)コメント

アニメファンは、新しい世界を⾒つけるのが大好きです。WOWOWとソニー・ピクチャーズとのパートナーシップにより、新しい冒険を世界のアニメコミュニティに届けることができます。素晴らしいパートナー各社と、世界のファンが好きにならずにはいられない作品を⼀緒に製作し、またそれをサポートできるのがとても楽しみです。

冲方丁(原作者)コメント

このたび「ばいばい、アース」がアニメ化されるとの報せに、著者として大変嬉しく思っております。本作は私にとってデビュー後第⼀作にあたり、最も情熱と体⼒がみなぎっていた頃の作品です。我ながら執拗なほどに「異世界」を構築することにこだわり、⽣態系すらこの世界とは異なる場所で、「普通の人間」であるはずの少⼥が「異形の存在」とみなされながらも、世界に依存しない「自分自⾝」を⼿に⼊れようとする物語に、⼼⾎を注ぎました。最初に出版されてから、実に20年もの時を経て、再び自分の原点ともいえる作品が新たに⽣まれ変わる瞬間に⽴ち会えることの幸福に感謝しております。とともに、ぜひ多くの方々にアニメ「ばいばい、アース」を御覧頂き、ご愛顧を頂けますよう念願しております。