“エッフェル塔”建設の影には、忘れられない愛する人への秘めた想いがあった—『エッフェル塔~創造者の愛~』の本編映像が解禁された。

本作は、フランスの首都・パリの象徴的な名所にして誰もが知る世界遺産・エッフェル塔――危険の伴う壮大な建築物の設計に挑戦したギュスターヴ・エッフェルが成功を掴む影で、ある女性への秘められた想いを情熱的、かつ、大胆に創作したヒューマン・ラブストーリー。ギュスターヴ・エッフェルを演じるのは、『キャメラを止めるな!』のほか、『真夜中のピアニスト』や『タイピスト!』でも印象的な演技を残すロマン・デュリス、エッフェルと情熱的な恋愛に身を投じるアドリエンヌには、『ナイル殺人事件』、実写版『バービー』への出演も決まったエマ・マッキー。監督・脚本はマルタン・ブルブロン。壮麗な音楽はアレクサンドル・デスプラが担当する。

今回解禁された本編映像は、あるパーティーで大臣がギュスターヴ・エッフェルに対して、3年後に控えたフランスのパリ万国博覧会のモニュメントのアイディアを尋ねるシーンから始まる。アメリカの独立100周年を記念した<自由の女神>建設など、数々の成功により名声を手にしているギュスターヴ。次に求められたのは、フランス革命100周年を記念してパリで開催される万国博覧会において、“石造りの柱”よりももっと目玉となるシンボルの建設だった。

もっと実用的な地下鉄に興味を持っていたギュスターヴだったが、友人の妻であり、ギュスターヴと意味ありげに視線を交わし合うアドリエンヌが焚きつけるように発言した「野心作を」という言葉をきっかけに、何かを決意した表情を浮かべる。そして、<300メートルの金属の塔>という突飛なアイディアをアドリエンヌの目を見つめながら口にする。さらにギュスターヴは「ただし条件が――パリの真ん中に造る」と宣言。パーティーの席が水を打ったように静かになることで、このアイディアがいかに現実離れした、前人未踏の挑戦なのかが分かるシーンで映像は終わる。

本作ではエッフェル塔完成に挑む姿が描かれたギュスターヴ・エッフェル。彼が生涯で手掛けた建築物は、フランスをはじめヨーロッパ各地はもちろんのこと、アメリカや東南アジア、さらには南米にまで及ぶ。例えばヨーロッパでは1877年に開通された当時つり橋を除けば世界一長いスパン橋梁を誇ったポルトガルの「マリア・ピア橋」、ガラス張りの駅舎が美しく現在もターミナル駅として人々の生活を支えるハンガリーの「ブダペスト西駅」、旧市街を結ぶえんじ色の鉄橋が観光スポットとなっているスペインの「旧魚屋橋」など、各地で見どころの多い建造物が並ぶ。

また、アメリカでは誰もが知る世界遺産のひとつ「自由の女神」を手掛けたこともギュスターヴの経歴では見逃せない功績といえる。さらにベトナムにはパリのオルセー美術館(当時は駅舎)をモデルにしたと言われるほど美しく、かつ現役の郵便局として利用されている「サイゴン中央郵便局」。また、ペルーには南部タクナにある「タクナ大聖堂」のほか、アマゾン川上流にある町・イキトスには1890年完成の当時では最高級素材のひとつである錬鉄を使ったアメリカ大陸初のプレハブ住宅「鉄の家」など、フランスから遠く離れた土地にもギュスターヴの建築物は存在している。ギュスターヴが設計を手掛けたものは駅舎ホールやチャペル構造、鉄橋(鉄道高架橋、可動橋ほか)や天文台の丸天井など多岐にわたり、現在も人々の生活に根付いた建物も多い。

本編映像

『エッフェル塔~創造者の愛~』は2023年3月3日(金)より新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国で公開!
監督:マルタン・ブルブロン
出演:ロマン・デュリス、エマ・マッキー、ピエール・ドゥラドンシャン、アルマンド・ブーランジェ、ブルーノ・ラファエリ
配給:キノフィルムズ
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