認知症本人と家族の9年間の軌跡を映画化した『オレンジ・ランプ』の公開日が6月30日(金)に決定し、併せて特報映像とポスタービジュアルが解禁された。

本作は39歳で若年性アルツハイマー型認知症と診断されながらも、ネッツトヨタ仙台に勤め、講演活動等を続けている丹野智文さんの実話に基づき、夫婦の9年間の軌跡を描く物語。夫と共に前を向く真央役に貫地谷しほり。夫・晃一役に和田正人。さらに、伊嵜充則、山田雅人、赤間麻里子、赤井英和、そして中尾ミエなど個性豊かな面々が脇を固める。製作には介護の世界を描いて13万人以上の人々に感動を伝え続ける映画『ケアニン』シリーズ製作スタッフが集結。タイトルには、“小さな灯でも、みんなで灯せば世界はこんなにも明るくなる”という願いが込められ、認知症のシンボルカラーのオレンジとランプを組み合わせた。本人や家族が、認知症とどのように向き合えば笑顔で生きられるのか。認知症になっても安心して暮らせる社会とは?その一つの指標となり得る作品が誕生した。

今回解禁された特報映像では、「実は私、認知症なんです」と告白するトップ営業マンのパパ・只野晃一(和田正人)、そんな状況をやさしく受け止める前向きなママ・真央(貫地谷しほり)は娘二人に「自分でできることは、自分でしてもらうの」とパパへの対応を提案する様子が。勤め先の社長(赤井英和)は、晃一に「困ったことがあったら、周りの誰かに支えてもらったらええねん」と語り、病気になってから出会った飯塚さゆり(中尾ミエ)やフットサル仲間との時間が晃一と真央を笑顔にしていく。

そして「諦めない人生」の大事さに気づき、晃一自身も「私にだってできることはある」と強い意志を口にするようになっていく。最後には、社長に「どなたでしたっけ?」と尋ねる晃一に「えっ」と驚く社長と明るい社員たち。二人を取り巻く雰囲気が、認知症になっても安心して暮らせる社会の姿を映し出す。もし「大切な人が、認知症になったら?」―実際に今でも変わらず活躍している丹野智文さんの実話に基づく物語が私たちに前向きに生きるヒントを与えてくれるだろう。

特報映像
貫地谷しほり(只野真央役)コメント

先日、初号試写会があり初めて出来上がった作品を鑑賞しました。
試写が終わって、和田正人さん演じる若年性認知症になった夫役の、
モデルとなられた丹野智文さんがとても喜んでくださっていて、
「そのままだぁ」とおっしゃっていました。
こんなに優しい世界が現実にもあるのだと心が熱くなりました。
分からないながらも一生懸命共に歩む妻を大切に、
そしてスタッフキャスト一丸となって制作しました。是非この優しい物語を観にいらしてください。

和田正人(只野晃一役)コメント

若年性アルツハイマー型認知症を題材にした作品は、これまでにも幾つか拝見してきましたが、今作は過去のどれにも当てはまらない、新しい切り口の映画になっているんじゃないかと思います。それと同時に、一般的に捉えられていた若年性アルツハイマー型認知症に対する知識や、考え方までもが一新されるような内容となっています。そして何より、これは実話を元に描かれているお話なのです。私が演じる只野晃一は、39歳で若年性アルツハイマー型認知症を発症した役どころですが、映画を観ていて「あれ?」っと思うところがあるかと思います。なんだか病気を抱えている人には見えないな、と。むしろ誰よりも明るく楽しく生きている人だな、と。只野晃一のモデルとなった丹野智文さんに、私が初めてお逢いした時にも同じことを思いました。若年性アルツハイマー型認知症を発症してから10年ほど経過しているにも関わらずです。真相はぜひ映画館で確認して下さい。そしてこれを機に、改めて家族や仲間との絆の素晴らしさを感じて欲しいです。人の未来は希望に満ち溢れていると確信できると思います。

『オレンジ・ランプ』は2023年6月30日(金)より新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほか全国で公開
監督:三原光尋
出演:貫地谷しほり、和田正人、伊嵜充則、山田雅人、赤間麻里子、赤井英和/中尾ミエ
配給:ギャガ
©2022 『オレンジ・ランプ』製作委員会