『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』のプレス発表イベントが6月13日(火)に都内で行われ、神谷明、沢城みゆき、堀内賢雄、こだま兼嗣(総監督)、TM NETWORK(小室哲哉、宇都宮隆、木根尚登)が登壇した。

1985年に北条司が『週刊少年ジャンプ』にて連載を開始した『シティーハンター』。原作の発行部数は全世界で5,000万部を超え、今なお世界中で絶大な人気を誇る。2019年公開の『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』は観客動員数100万人、興行収入15億円を超えるヒットを記録した。そして、『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』では、前作に続き現代の東京を舞台にそのストーリーは冴羽獠の過去、そしてパートナーであった槇村秀幸の死の核心に迫っていく。原作で重要な役割をもつ「エンジェルダスト」をタイトルに冠する本作で『シティーハンター』は新たな局面に突入する。

「早く新作を作ってくれないかなと思っていたのですが、やっとかという思いとうれしいという思いが同時にこみ上げてきました。気持ちとしてはうれしかったです」と話す神谷。新キャストの沢城は「昨今私がヒロインをやらせていただける作品があるのかと思う気持ち」と謙遜しつつ「劇場版という大きな舞台で夢がかなう形で出演が決まったので緊張とうれしさが両方が同時にきた感じです」と喜びを表現した。その沢城は自らの希望で神谷とともにアフレコを行ったようで「すごいエネルギーでアフレコなさるので。贅沢な機会になりました」と語った。

堀内は「テレビのシリーズで第6話でゲストで出させていただいてすごく緊張した思い出がある」と振り返り、「数十年経ちオファーをいただき、重要な役をやらせていただくことになってうれしかった」と明かした。そんなアフレコの前日には眠れなかったという堀内は「プレッシャーもあり緊張もしました」と振り返った。

また、「(2019年に公開された)前作の時は1年くらいかけてレギュラー出演者全員リハビリをするように仕上げていった」と話す神谷は「今回も同じような感じで。不思議なんですけど、スラスラいくところとじっくりやらなきゃいけないと、間をいただきながら録るということも」と本作のアフレコでの様子を明かした。

“最終章”に突入するという本作について神谷は「これで終わりかなっていうつもりで演じたんですけど、どうなんでしょうね。序章なのかなという印象もある。ただこの作品を僕の表現でお伝えすると、ゲラゲラ・ワクワク・ハラハラ・ドキドキ・ジーン。ジェットコースターに乗っているかのように展開される。本当におもしろかった、演じていても」と語った。

イベントでは、登壇した沢城が演じるアンジー、堀内が演じる海原神に加えて、ピラルクー役の関智一、エスパータ役の木村昴と4人の新キャストが発表された。関と木村からはビデオメッセージを上映。「コンビ歴18年になりますから」という2人だが、収録前には「悪い妄想が」と不安もあったという関だが「(神谷に)サインもらっちゃった」と明かした。また、キャスト陣で写真を撮ることもあったというほど和やかな様子をうかがわせ、そのキャスト陣について神谷は「いつもの作品に増してチームワークの良いものができた」と笑顔を見せた。

さらに、エンディングテーマ「Get Wild」とともに、書き下ろしのオープニングテーマ「Whatever Comes」を担当するTM NETWORKが登壇。これまでのシリーズでエンディングテーマを担当してきたTM NETWORKだが「ずいぶん年月が経って、念願のオープニングとエンディングをTM NETWORKができると。最高でした」と話す小室は「うれしいしかないです。本当に念願です。やりたかったです」と熱いコメントを寄せた。一方で「僕たちにとって『Get Wild』という最大のライバルがエンディングに控えているので、負けず劣らずのオープニングを作らなければというイメージです」と楽曲にかけた思いを語った。

そのオープニングテーマについて「(楽曲の時代背景は)今です。冴羽リョウさんと一緒で、時と共に生きている。(テレビシリーズが放送された)90年代風にという意識は全くなくて、なるべく新しいものとイメージ。(宇都宮と木根の)2人にもトライしてもらいました」という。その宇都宮は「今まではマイクの位置はだいたい決まっているんですけど今回は特別な注文がありまして」とマイクを目の前にして歌ったことを明かし、一方で木根は「僕はいつものように寄り添って。50年くらい寄り添っています」と笑いを誘った。

楽曲について神谷は「劇中からイントロが入ってエンディングに入っていくことは(テレビシリーズ以前は)なかった。それが『シティーハンター』で生まれて」と感慨深げに振り返り、本作でも楽曲を聞き「泣きそうになりました。素晴らしい曲をプレゼントしていただいて幸せを感じました」と明かした。

TM NETWORKから見ての『シティーハンター』について聞かれると「『僕たち一発屋じゃないよね?』と言っているんですけど、代表作はと言われたら『Get Wild』。代表作があるということは素晴らしいことなのでそれが一番。ここまで長くみなさんに聞いてもらえるとは思っていなかったです」と明かした小室。宇都宮は「最初に(テレビシリーズで)エンディングでかかった瞬間、“僕の声だ!”というくらい感動がすごくて毎週楽しみに見ていました」と振り返り、木根は「何十年も一緒に進んでここまで来れたことは光栄ですし、感謝です」と語った。

さらに、今回のオープニングテーマについて小室は「僕たちは自信があるのですが、『シティーハンター』ファンのみなさんがどう思っていただけるかなと。オープニングだから最初に聞こえてくる。『Get Wild』が締めだから、そこでまとめられちゃうかなと思っています(笑)」と笑った。また、劇中では未発表曲も使用されるという。

【写真・文/編集部】

本予告映像

『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』は2023年9月8日(金)より全国で公開
配給:アニプレックス
©北条司/コアミックス・「2023 劇場版シティーハンター」製作委員会