狂気のサイコパス VS 連続猟奇殺人犯―『怪物の木こり』で柚希礼音が演じる医療研究サイコパス・東間翠について語っている。

2019年に「このミステリーがすごい!大賞」を受賞した小説『怪物の木こり』(倉井眉介/宝島社文庫)を実写映画化した本作。凶器の斧で脳を奪い去る連続猟奇殺人事件が発生…次に狙われたのは弁護士・二宮彰。しかし二宮は、犯人をも凌駕する狂気のサイコパスだった。追う者と追われる者が入れ替わっていく先読み不可能なストーリー、その驚愕の結末とは…。意表を突く展開が連続する衝撃作が“超刺激サスペンス”として映画化される。監督を務めるのは三池崇史。目的のためには手段を選ばず殺人すらいとわない狂気のサイコパス弁護士・二宮彰役に亀梨和也、捜査本部で孤立しながらも連続殺人事件を追う警視庁のプロファイラー・戸城嵐子役に菜々緒、二宮の本性を知らない婚約者・荷見映美役に吉岡里帆ほか、二宮の協力者のサイコパス外科医・杉谷九郎役を染谷将太、過去の殺人事件の容疑者・剣持武士役を中村獅童が演じる。

1999年に宝塚歌劇団に入団、男役として数々の公演に出演し、2009年からは星組のトップスターとしてその名を轟かせた柚希礼音。2015年に宝塚歌劇団を退団したのち、今年からはその活躍の場を映画の世界にも広げ始めている。そんな柚希が本作で演じるのは、亀梨和也が演じる主人公・二宮彰の過去に深く関わっていることが明らかとなる医療研究サイコパス・東間翠。31年前、数々の子どもが誘拐され結果的にそのほとんどが殺害されていた、大きな事件の犯人である猟奇殺人犯だ。柚希はこの難しい役どころを演じ切るにあたり、最初にオファーが来た時は「とてもありがたいお話でしたが 、難しい役でしたので私にできるのだろうかとかなり悩みました」と振り返っている。しかし実際に完成した本作は「本当に怖かったです。自分のシーンも恐ろしかったです(笑) でも、ラストはとても感動してしまいした。 完成を観て改めて、素晴らしい作品に関わらせていただいたのだと嬉しく思いました」と迫力満載の怖さの中にも心動かす結末を秘める本作に自信を覗かせている。

彼女が非常に印象的なインパクトを残す、映画冒頭の東間の犯行シーンでは、三池崇史監督から「誇り高く堂々といてください」と、言葉があったと明かす柚希。東間翠の役作りについては「三池監督と事前に東間の人物像について色々とお話しさせていただきました。決して許されない恐ろしい事件ですが実は彼女なりの愛や正義があるということ、そして、なぜ犯行に及びなぜ警察に見つかった時あのような行動に出たのかを深く考え挑みました」と、目が離せない魅力的なキャラクターを造り上げたポイントを語った。「後半ずっと涙が止まらなかった」、「まさかハンカチが必要だったとは」などSNS上でも予想外の展開に驚愕の声が相次ぐラストにはもちろん東間の引き起こした事件も大きく関わってきているのだが、その展開について柚希は「二宮にとっては偶然から、人間の心を取り戻して、愛というものに触れて、愛を感じ大きな後悔を背負っていったのだろうと悲しくも感じますが、東間自身は、一人の母として、息子にもそういうものを感じさせたかった、と純粋な愛情を持っていたのには間違いないと思います。」とコメント。最後に「ジャンルに苦手意識がある方もいらっしゃるかと思いますが、見終わる頃にはしっかり心を掴まれると思いますので、是非多くの方に届いたらいいなと思います」と熱いメッセージを送った。

柚希礼音 コメント

――本作の物語の元凶ともいえる猟奇殺人犯・東間翠を演じられましたが、オファーが来た時や、初めて台本を読んだ時の感想はいかがでしたか?
とてもありがたいお話でしたが 、難しい役でしたので私にできるのだろうかとかなり悩みました。自分自身ホラーや血が苦手なところがあるので、現場は作品の雰囲気が漂い、やはり怖かったですが、三池監督のご指導により猟奇殺人犯・東間翠という恐ろしい存在に導いていただきました。

――東間を演じる上でどのような点に特に注力されていましたか?三池監督とは役作りに関して何かお話をされましたでしょうか?
三池監督と事前に東間の人物像について色々とお話しさせていただきました。 決して許されない恐ろしい事件ですが実は彼女なりの愛や正義があるということ、そして、なぜ犯行に及びなぜ警察に見つかった時あのような行動に出たのかを深く考え挑みました。 三池監督からは館のシーンでは、「誇り高く堂々といてください」という御言葉を頂きました。

――冒頭、東間による衝撃的なシーンから始まりますが、実際に完成した作品をご覧になられていかがでしたでしょうか。
完成した作品を拝見して、本当に怖かったです。自分のシーンも恐ろしかったです。笑 でも、ラストはとても感動してしまいした。サイコスリラーというジャンルで正直最初は苦手意識もありましたが、完成を観て改めて、素晴らしい作品に関わらせていただいたのだと嬉しく思いました。

――東間を演じた柚希様から見て、物語の最後、二宮が迎える結末はどのように見えましたでしょうか?
二宮にとっては偶然から、人間の心を取り戻して、愛というものに触れて、愛を感じ大きな後悔を背負っていったのだろうと悲しくも感じますが、東間自身は、一人の母として、息子にもそういうものを感じさせたかった、と純粋な愛情を持っていたのには間違いないと思います。

――まだご覧になられていない方に向けて、メッセージをお願いいたします。
こちらの作品に関わった日から完成するまで、どんな恐ろしい内容や映像になるのか、怖い怖いと思っておりました。しかし最後まで見た私はとても感動しておりました。ジャンルに苦手意識がある方もいらっしゃるかと思いますが、見終わる頃にはしっかり心を掴まれると思いますので、是非多くの方に届いたらいいなと思います。

『怪物の木こり』は公開中
監督:三池崇史
出演:亀梨和也、菜々緒、吉岡里帆、柚希礼音、みのすけ、堀部圭亮、渋川清彦、染谷将太、中村獅童
配給:ワーナー・ブラザース映画
©2023「怪物の木こり」製作委員会