ヨルゴス・ランティモス監督×エマ・ストーン『哀れなるものたち』が第96回アカデミー賞において11部門でノミネートされたことを受けて、コメントが到着した。

原作は日本でも2008年に翻訳された、スコットランドの作家アラスター・グレイ著の傑作ゴシック小説「哀れなるものたち」(早川書房刊)。その類稀な世界をヨルゴス・ランティモスの手によって映像化。物語は、自ら命を絶った不幸な若き女性ベラが、天才外科医ゴッドウィン・バクスターの手によって奇跡的に蘇生することから始まる。蘇ったベラは“世界を自分の目で見たい”という強い欲望に導かれ、放蕩者の弁護士ダンカンの誘いに乗り、壮大な大陸横断の冒険の旅へ出る。貪欲に世界を吸収していくベラは平等と自由を知り、時代の偏見から解き放たれていく―。主人公ベラを演じるのはエマ・ストーン。天才外科医のゴッドウィン・バクスターをウィレム・デフォー、ベラを誘惑し大陸横断の旅に連れ出すダンカンをマーク・ラファロが演じる。

1月23日[現地時間]に発表された第96回アカデミー賞ノミネーションにおいて、作品賞、監督賞(ヨルゴス・ランティモス)、主演女優賞(エマ・ストーン)、助演男優賞(マーク・ラファロ)、脚色賞、撮影賞、編集賞、衣裳デザイン賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞、作曲賞、美術賞の11部門にノミネートされた本作。

ヨルゴス・ランティモス(作品賞、監督賞)コメント

私たちの作品『哀れなるものたち』と、協働できたことが大変光栄な数々のアーティストを評価してくださったアカデミーに感謝いたします。ベラの独創的な世界と人生に対する視点に命を吹き込むため、たゆまぬ努力をしてくれたすべての人々とこの瞬間を分かち合いたいと思います。プロデューサー仲間であり、我らのベラ・バクスターであるエマ・ストーンが、製作としての初ノミネーションを含む2部門にノミネートされたことを心から祝福します。またしても忘れられないコラボレーションをありがとう。

エマ・ストーン(作品賞、主演女優賞)コメント

『哀れなるものたち』の11部門でのノミネートは、現実離れした夢であるかのように感じられます。女優、そしてプロデューサーである私をこの素晴らしいノミネーションの方々の一員として選んでくださり、そして私たちの作品を数多くの部門で評価してくださったアカデミーに心から感謝いたします。マーク、トニー、ロビー、ホリー、ブラックフィッシュ、ナディア&マーク、ジャースキン、ショーナ、ジェームズ、スーザ、アンドリュー、エド、そして私たちの船長であるヨルゴス・ランティモンス、さらにサーチライト・ピクチャーズ、この映画に命を吹き込んでくれたすべての人たち、ノミネーションおめでとうございます。『哀れなるものたち』に貢献してくれたアーティストたちは、全力を尽くしました。ベラを演じ、彼女の目を通して世界を見る機会を与えられたことに深く感謝しています。彼女は私に、人生は決して砂糖と暴力だけではないのだと教えてくれました(訳注:ベラのセリフの中に「冒険し 砂糖と暴力を知った」というものがある)。リリー、キャリー、サンドラ、アネット。あなたたちと共にいられることが最大の誇りです。

エド・ギニー&アンドリュー・ロウ(作品賞)コメント

アラスター・グレイによる代表的な小説を原作とし、素晴らしきトニー・マクナマラが脚色した『哀れなるものたち』の見事なキャストとクリエイティブ・チームがアカデミーから評価をいただけたことを大変嬉しく思います。優れた才能を持つヨルゴス・ランティモス監督と、我らが誇る主演女優であり製作パートナーであるエマ・ストーンのコラボレーションにおける輝かしい成果です。撮影、衣裳デザイン、メイクアップ&ヘア、音楽、プロダクションデザイン、編集など、才能あふれる数々の部門責任者たちが、独創的な監督のビジョンのために創造的ハーモニーを奏で、驚くべき想像力と大胆かつ革新的な仕事を成し遂げたことをアカデミーが認めてくださったことを特に光栄に思います。そしてもちろん、比類なきマーク・ラファロの演技は卓越したものでした。
また私たちの資金提供者でありこの映画の開発支援をしてくれたFilm 4、この作品を素晴らしい形で世に送り出してくれたサーチライト・ピクチャーズ、そしてあらゆる過程で多大なる貢献をしてくれたエレメントのチームにも感謝を申し上げます。

マーク・ラファロ(助演男優賞)コメント

私は仕事として映画を作るという、とてつもなく恵まれた立場にいます。“ベスト”としてアカデミーから認められることは、俳優としてこの上なく名誉なことです。素晴らしき映画監督であるヨルゴスに感謝し、この映画にチャンスを与えてくださった観客の皆様に感謝いたします。本日たくさんの愛に包まれた『哀れなるものたち』の家族たち、おめでとう。そして心からありがとうございます。

トニー・マクナマラ(脚色賞)コメント

私はベラ・バクスターから、人生とはクレイジーで予期せぬものでありつつ、その大半は喜びに満ちた冒険なのだと学びました。そして今日、確かにそう感じています。特に喜びの部分についてです。素晴らしき脚本家たちと共にアカデミーの名誉にあずかることを光栄に思います。『哀れなるものたち』のチーム一同がそれぞれの分野の達人であり、今朝、彼らと共に評価をいただいたことは、大変な名誉です。

ヨルゴス・モヴロプサリディス(編集賞)コメント

この素晴らしい冒険に連れ出してくれたヨルゴス・ランティモス監督に感謝いたします!ヨルゴス、エマ、そして素晴らしいチームの皆さんに祝福を!

ホリー・ワディントン(衣裳デザイン賞)コメント

このワイルドな旅に私を連れて行ってくれたヨルゴス・ランティモスに感謝します。一生に一度の素晴らしい機会でした。これほど才能に溢れたキャストやクリエイティブ・チームと一緒に仕事をすることができたことはこの上ない栄誉でした!

ジャースキン・フェンドリックス(作曲賞)コメント

『哀れなるものたち』の仲間たちとともにノミネーションを受けたことを嬉しく思います。この映画を作り上げる過程、それはとても素晴らしい芸術の旅路でした。いかなる創造的制約を受けることなく自由に音楽を書くことができ、ベラの世界を完全に理解して夢中になり、才能あふれる素敵な人たちと一緒に働けたことは本当に光栄なことでした。この作品の作曲を依頼してくれたヨルゴスへの感謝の気持ちは、言葉では言い表せません。

ショーナ・ヒース(美術賞)コメント

とびきり素晴らしいことです!エレメント、サーチライト、そしてベラ(エマ・ストーン)の協力のもとこの作品を作り上げられたのは、ヨルゴス・ランティモスの天才的偉業です。まるでジェットコースターに乗っているかのようであり、私たちは皆まだしがみついています!

ジェームズ・プライス(美術賞)コメント

チームの皆様、おめでとうございます。美術部、セット装飾、小道具、建設、模型製作者、彫刻家、グリーンやその他に至るまで、一人ひとりの多大なる貢献がなければ『哀れなるものたち』は決して実現しなかったことでしょう。

『哀れなるものたち』は2024年1月26日(金)より全国で公開
監督:ヨルゴス・ランティモス
出演:エマ・ストーン、マーク・ラファロ、ウィレム・デフォー、ラミー・ユセフ
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
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