『バジーノイズ』の特別前夜祭が5月2日(木)にTOHOシネマズ日比谷で行われ、川西拓実(JO1)、桜田ひより、井之脇海、栁俊太郎、風間太樹監督が登壇した。

週刊ビッグコミックスピリッツ(小学館刊)で連載され、登場人物たちの心理描写のリアルさ、DTM(デスクトップミュージック)を題材に誌面を飛び越えてくるかのような独特な音楽表現とタイムリーなテーマ性でSNSを中心に熱い支持と共感を集めた「バジーノイズ」を実写映画化。主演を務めるのは、グローバルボーイズグループ・JO1の川西拓実。映画初主演の川西は、人とかかわる事を必要とせず、たったひとつの“すきなもの”である音楽をPCで作り、ひとり奏でるだけのシンプルな生活を送っている清澄を演じる。もう一人の主演は、風間太樹監督とは「silent」に続き2回目のタッグとなる桜田ひより。自分の気持ちに素直に生き、清澄の閉じた世界に強烈なノイズが流れ込むきっかけとなる潮を演じる。

「約1年前に撮影していたんですけど、あと1年後かと言っていたんですけど、もう(公開が)明日になってしまって。胸が躍るような気持ちでいっぱいです」と感慨深げな様子の川西。上映後の会場は大きな拍手に包まれ、「うれしいですね、本当に」と笑顔の川西は「今いる5名以外のキャストのみなさんだったり、スタッフのみなさんも本当に一生懸命頑張って撮った作品なのでみなさんに少しでも刺さっていたら幸せです」とコメント。また、JO1メンバーについては「もちろん観ていただけると思います。観ていただかないといけないと思っています(笑)」と笑った。

また、川西は本作に参加したことで「本当に大切な作品になって。自分も成長できた作品なので、みなさんに得るものだったり、響く言葉を持って帰っていただければ」と伝えた。撮影から公開までが「あっという間だったな」という桜田は「去年の夏、濃い一日一日を過ごしていて」と振り返りつつ、「改めて素晴らしい作品をみんなで作っていたんだなという思い」と語った。

また、「(撮影では)がんばってはいたんですけど、いざそれを観ていただけるとなると緊張しますし、どういう反応が聞けるんだろうなという楽しみがある」という栁は「一つのことを頑張って作ったので大丈夫じゃないかなという自信はあります」と笑顔を見せた。

これまでに鑑賞した観客からはSNSに感想が寄せられているが、“清澄が作った音、陸のベースが重なった時がめちゃくちゃよかった”という言葉に「うれしいです。本当にこだわって撮影させていただきましたし。清澄と陸さんとの関係性も少し触れると壊れてしまいそうな関係。その中で演奏を一緒にして。すごく青春だなと感じましたし、音楽ってこういうことがあるから楽しいと改めて実感しました」といい、「ライブシーンとか音を合わせた時に震えるものがあった」という栁は「(川西の歌声を)身近に聞けて感動してこれは間違いないと思いました。感動しました」と明かした。

桜田は、完成した作品を観て「撮影している最中に感じていた色だったり、音が、映像にそのまま映し出されている感覚があって。青の中のどこか暖かいけど切なくて、でも懐かしい感じもするし、儚い感じもする。この作品とそれぞれのキャラクターの中に眠っていた感情にマッチしている感じがして、やっていても楽しかったです」と振り返った。

イベントでは、本作での“衝撃の出会い”にちなんで、“人生を変えた出会い”をフリップで発表。「デニム」と書いた川西は「ふらっと入ったお店に一目惚れしたデニムがありまして。毎日着ている」と明かし、「その洋服は何で作られたのかとかどういう歴史があるかとか、そういうほうに意識がいって。最近は服を買うときにこの服はどういう歴史があるのかと調べてから買うようになって。そういうのも楽しいなと思って。洋服だけじゃないですけど、なんでこれがあるのか、なんでこういうことが起きたのかと理由を調べるようになりました」と答えた。

「愛犬」と書いた桜田は、フリップに立った犬の絵を描き「いろんなところで聞かれるんですけど愛犬した頭になくて。(愛犬と)答えすぎてつまらないと思われても嫌だから胴体をつけてみた」と笑う桜田は「人生で初めて、うわ、好きだとなって」と明かした。「骨折」と書いた栁は「学生時代に左のすねを追っちゃって。ショックで失神しちゃって。そこから家で映画を観たり、音楽に出会ったり、それがきっかけでメンズノンノのモデルになれて。骨折に感謝してて」と明かし、「ケガは次につながるチャンスだと思った」と語った。

さらにイベントの終盤では、原作者のむつき潤からキャスト・監督への手紙がサプライズで披露された。川西は「清澄と川西拓実は重なるものがあったので、僕の中で大切な存在になった。これから活動していく上でも心の中で生き続けるんだろうなと思います」とコメント。桜田は「自分自身成長できるところがありましたし、気づかされるところがあったので、とても大切な財産になりました」と感極まって涙がこぼれる場面もあった。

最後に川西は「ぜひ劇場で何回でも観に行っていただければ」、桜田は「いろんな方々の想いと力が詰まった大切な作品です。この素敵な空気感を味わっていただければ」とメッセージを送った。

【写真・文/編集部】

『バジーノイズ』は2024年5月3日(金・祝)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国で公開
監督:風間太樹
出演:川西拓実(JO1)、桜田ひより、井之脇海、栁俊太郎
 円井わん、奥野瑛太、天野はな、駒井蓮、櫻井海音、馬場園梓/佐津川愛美、テイ龍進
配給:ギャガ
©むつき潤・小学館/「バジーノイズ」製作委員会