ミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』が2025年3月より明治座で上演されることが決定した。

帝国劇場をはじめ、都内大劇場で演劇公演を発信している東宝だが、今回明治座と複数年、並びに複数月にわたる貸館契約を締結したことを発表した。2025年2月をもって帝国劇場が再開発のために一時休館、この間、創業150年を超える名門劇場である明治座が上演の場を提供する。そして本契約を受けて、2025年3月に明治座において、1967年帝国劇場での日本初演以来、半世紀以上にわたり連綿と受け継がれてきた不朽の名作ミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』を上演する。

結婚に必要なのは「愛」なのか「金」なのか?政治的思想と、理想の家庭は両立するものなのだろうか?宗教の違いを超えて、人は幸せになれるのだろうか?親の信念を子供たちに押し付けることは良いことなのか?など、激変する世界情勢の中、いつの時代でも、どの国でも通じる今日的なテーマを、軽妙なセリフ回しと軽快な音楽、ダンスシーンを交えて贈る名作ミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』。

1964年にブロードウェイで初演され、トニー賞ミュージカル部門の最優秀作品賞、脚本賞、作曲賞など7つもの賞を獲得。ブロードウェイでの上演は1972年まで8年間も続き、3,242回という当時としては記録的なロングランを達成した。日本初演は1967年秋に帝国劇場で開幕。森繁久彌のテヴィエ、越路吹雪のゴールデ以下、豪華キャストが顔を揃え、その後の再演を含めて森繁テヴィエは通算上演900回を達成した。1994年の再演からは、エネルギッシュで愛嬌のある西田敏行のテヴィエが登場。そして、2004年からは“21世紀版”『屋根の上のヴァイオリン弾き』と銘打ち、市村正親がテヴィエを務めている。2004年、2006年、2009年、2013年、2017年、2021年に続き、今回で市村テヴィエは7演目の公演となる。相手役の妻・ゴールデは、市村にして“最強の女房”と言わしめた鳳蘭が、2009年以来の「名コンビ」で贈る。

また、2人の愛すべき娘たちである長女・ツァイテル役には、宝塚歌劇団退団後も、『キングダム』、『メイジ・ザ・キャッツアイ』と舞台を中心に活躍する美弥るりか、次女・ホーデル役には、ミュージカル『SPY×FAMILY』でのヨル役が好評だった唯月ふうかが前回2021年公演から続投、三女・チャヴァ役には子役時代から数々のミュージカル作品に出演し、近年はミュージカル『イザボー』にも名を連ねた大森未来衣が扮する。

そんな娘たちと運命を共にする男たちには、長女と相思相愛だが貧乏な仕立屋・モーテル役には2021年公演に引き続き上口耕平、次女・ホーデルと恋に落ちる学生・パーチック役にはミュージカル『レ・ミゼラブル』『のだめカンタービレ』での好演が光った内藤大希、三女・チャヴァと駆け落ちするロシア人青年・フョートカには、ミュージカル『レ・ミゼラブル』『ミス・サイゴン』などにも出演する実力派の神田恭兵が2017年、2021年に引き続き出演する。娘の歳ほど差がある長女・ツァイテルとの結婚を望む金持ちの肉屋・ラザール役には、2017年公演以来、久々に今井清隆が出演して脇を固める。

市村正親 コメント

明治座は西村晃さんの付き人時代に、三木のり平さんのお芝居で2度ほど出演しています。ただ、新しい劇場になってからは機会がなかったので、ついに明治座に登場か!という気持ちです。初めて出演した時は”町人その1”のような役でしたが、時を経て、『屋根の上のヴァイオリン弾き』で明治座に乗り込むことができます。人形町の食べどころも楽しみにしています!明治座をこよなく愛しているお客様に、素敵な作品の『屋根の上のヴァイオリン弾き』をお届けいたしますので楽しみに待っていてください。

鳳蘭 コメント

今の時代に失われつつある、家族の強い絆と愛情、近隣で暮らす人達との交流と友情、その様な人が生きていく上で支えとなる大切なものがギュッと詰まったミュージカルが『屋根の上のヴァイオリン弾き』です。私はこの公演で5回目のゴールデです。今回明治座での上演ということで、初めての劇場ですので、心も新たに市村パパに寄り添って、愛と優しさと可愛さのある、ちょっぴり口うるさいゴールデを演じたいと思います。

ミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』

台本:ジョセフ・スタイン
音楽:ジェリー・ボック
作詞:シェルドン・ハーニック
オリジナルプロダクション演出・振付:ジェローム・ロビンス
日本版演出:寺﨑秀臣日本版振付:真島茂樹
出演:市村正親、鳳蘭
美弥るりか、唯月ふうか、大森未来衣、上口耕平、内藤大希、神田恭兵、今井清隆 ほか

【東京公演】
2025年3月
会場:明治座(東京都中央区日本橋浜町2-31-1)
【全国ツアー公演】
2025年4月
富山:オーバード・ホール大ホール
愛知:愛知県芸術劇場
静岡:富士市文化会館ロゼシアター
大阪:梅田芸術劇場メインホール
5月~6月1日(日)
広島:上野学園ホール
福岡:博多座
宮城:名取市文化会館
埼玉:ウェスタ川越大 ホール

 作品ホームページ