極限のヒューマンサスペンス『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』が第30回釜山国際映画祭A Window on Asian Cinema部門に出品されることが決定した。
ニューヨークで暮らすとあるアジア人夫婦。ある日、息⼦の誘拐事件をきっかけに夫婦が抱える秘密が浮き彫りとなり、崩壊していく家族の姿を描いたヒューマンサスペンス『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』。主演は、アカデミー賞で最優秀国際長編映画賞に輝いた『ドライブ・マイ・カー』や、A24製作のシリーズ『Sunny』など国際的な活躍の場を拡げる俳優・西島秀俊。その妻役には、ベルリン国際映画祭の最優秀作品賞を受賞した『薄氷の殺人』や『鵞鳥湖の夜』に出演するなど、人気と実力を兼ね備えた台湾を代表する女優のグイ・ルンメイ。監督は、日本映画界において熱狂的なファンを獲得し、独自の道を行く映画作家・真利子哲也。誘拐事件を発端に破綻していく家族を通して、NYという大都会の片隅で生きる上での、見えない人種の壁、孤独、人と人が分かり合うことの困難さなど、全世界に向けて各々の文化圏の人々に届くテーマを描いた濃密なヒューマンサスペンスが誕生する。
今回、本作が9月17日~9月26日に韓国・釜山で開催される第30回釜山国際映画祭のA Window on Asian Cinema部門に出品されることが決定した。釜山国際映画祭はアジア最大級の映画祭の一つとして注目を集めており、過去の同部門招待作品として『そして父になる』(2013)、『永い言い訳』(2016)、『湯を沸かすほどの熱い愛』(2016)といった日本を代表する作品が上映されたほか、一昨年にはカンヌ国際映画祭で脚本賞、クィア・パルム賞を受賞した是枝裕和監督の『怪物』(2023)、そして昨年は米アカデミー賞国際長編映画賞の日本代表に選出された黒澤清監督『Cloud クラウド』(2024)などの話題作が上映されている。
アジア最大級の映画の祭典として世界中の映画ファンの注目を集める釜山国際映画祭。その栄えある舞台で、その圧倒的な作家性で社会問題を鋭くえぐり、予測不可能な展開で観客を魅了する気鋭の監督・真利子哲也の最新作『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』が選出、上映されることが決定。真利子哲也の“新境地”とも言える本作が世界の舞台でどのように評価されるのか、期待が高まる。
そして、9月17日に開催される釜山国際映画祭のレッドカーペットに、真利子哲也監督と主演の西島秀俊、そしてグイ・ルンメイの登場が決定した。
釜山映画祭より選出についてのコメント
今年30周年を迎えるBIFFは、アジアの文化的活力に深く根ざした映画祭であり、アジアの人々の多様性、強靭さ、創造性を反映する物語を支援することに力を注いでいます。
『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』は、グローバルな物語性と異文化理解への真摯な取り組みを示す作品であり、国際的なコラボレーションを通じてアジア映画に新たな扉を開く可能性を秘めていると信じています。
『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』は2025年9月よりTOHOシネマズ シャンテほか全国で公開
監督・脚本:真利子哲也
出演:西島秀俊、グイ・ルンメイ
配給:東映
©Roji Films, TOEI COMPANY, LTD.