『ストロベリームーン 余命半年の恋』大ヒット御礼舞台挨拶が10月29日(水)に新宿ピカデリーで行われ、當真あみ、齋藤潤、池端杏慈、吉澤要人(原因は自分にある。)、酒井麻衣監督が登壇した。

TikTokで話題となり、令和イチ泣けると話題の芥川なおによる純愛小説「ストロベリームーン」が、『余命10年』(22)、『いま、会いにゆきます』(04)などの脚本を手がける岡田惠和と、『美しい彼~eternal~』(21)などの監督を務める新進気鋭の若手実力派監督・酒井麻衣のタッグによって実写映画化される。余命半年と宣告された桜井萌が、高校1年生の春、一生分の恋をする物語。萌は小さい頃から病弱で、家の中だけで過ごす日々。優しい父母と過ごしながらも学校にも通えず、友達もできない萌。そんな時、余命が残り半年であることを宣告され、家族は悲しみに包まれる。しかし、ある理由から萌は高校に通うことを決意する。そして入学式の日、初対面にも関わらず同じクラスになった佐藤日向に突然の告白。驚く日向だったが、萌の猛アプローチにより付き合うことになる。初めて「恋人」という存在ができた2人は、少しずつお互いの距離を縮めていく。いよいよ萌の誕生日、6月4日には萌が憧れていた好きな人と一緒に見ると永遠に結ばれるという満月「ストロベリームーン」を見に行くことに。しかし、その日を境に萌は学校から姿を消し、日向は萌と連絡が取れなくなる…。萌が消えた理由、そして13年後に届く真実とは―。

今回行われた舞台挨拶では、MCからサプライズとして本作の脚本を手掛けた岡田惠和からのメッセージが代読された。主演の當真へは「萌は當真さんに演じてもらうことを待っていた役のような気がします。それくらい映っているすべてが萌そのものでした。あなたがセリフを喋ると言葉に花が咲きます。脚本家として當真さんの萌がかけて幸せでした。本当にありがとう」というメッセージが贈られ、當真は「一度ラジオでご一緒させていただいて、その時にも『出ていただけてよかった』って言ってもらえたり。やっぱりお話を書いてくださる方にも言っていただけるっていうのは、演じている身としてすごく嬉しいです。ありがとうございます」と感謝を伝えた。

続いて齋藤へは「他の誰にも似ていない、美しいお芝居をされる俳優さんです。きっと多くの脚本家が書きたがると思います。登場した時の優しいけど自分に自信のない男の子が、映画の終わりにはたくましく強い男になっていった。見事でした。『できること、なんかあるだろう』は、役者を信用していないと書けないセリフでした」との言葉が送られた。齋藤は「もったいなさすぎるほど、僕には」と謙遜しつつ、「岡田さんの脚本、そして撮影で皆さんに支えていただけたからだと思うので、本当に感謝の気持ちでいっぱいです」と語った。

池端には「麗は本当は複雑な気持ちを持っているのに、潔いという、実に難しい役でした。映画を支える役を見事に演じてくれました。きっと映画を観た方、皆さんが池端さんが演じた麗が友達にいたらいいのに、と思ったと思います。『私が許す』『私の親友はかっこいいの』。池端さんの麗は最高に可愛くて、格好のいい萌が欲しかった友達そのものでした」というメッセージが。池端は「劇中でも出てきた『私が許す』っていう部分のセリフは一番悩んだシーンでもあって。どうやって萌にこの言葉をぶつけようってずっと考えてたので」と当時を振り返り、感激した様子だった。

吉澤へは「吉澤さんの演じられたカワケンという役は、実はとてもさじ加減が難しい。モテるのに全く嫌味がないいいやつでした。『何往復するの?』のシーンは笑いました。そして、ほんのかすかに麗への想いを感じさせるお芝居。そこを確認するためにもぜひ皆さんにはもう一度観ていただきたいくらいです。繊細な演技をありがとう」と、その演技を絶賛。吉澤は「岡田さんがおっしゃっていただいたので、ぜひもう一度皆様見てください」と笑顔で応えた。

また酒井監督には「酒井監督に撮ってもらうと脚本が喜んでいる気がします。素敵な映像も本当に見惚れてしまうくらい好きだけど、私は酒井監督の人を見つめる目線が大好きです。人間の力を信じているから映画が美しいのだと思っています。ありがとうございました」という温かい言葉が贈られ、酒井監督は「今、とても泣きそうです。本当に嬉しいです。本当にこの映画が愛しいので、みんなで本当に頑張って届けたくて作った映画なので、メッセージとっても嬉しいです」と声を詰まらせながら喜びを語った。

【写真・文/編集部】

『ストロベリームーン 余命半年の恋』は全国で公開中
監督:酒井麻衣
出演:當真あみ、齋藤潤/杉野遥亮、中条あやみ
 池端杏慈、黒崎煌代、吉澤要人、伊藤健太郎、泉澤祐希、池津祥子、橋本じゅん
 田中麗奈、ユースケ・サンタマリア
配給:松竹
©2025「ストロベリームーン」製作委員会