撮影/河野康成
Netflixラインナップ紹介イベント「Next on Netflix 2026」が1月27日(火)に都内で行われ、Netflixシリーズ『地獄に堕ちるわよ』の戸田恵梨香(細木数子役)、瀧本智行監督が登壇、Netflix コンテンツ部門 岡野真紀子がモデレーターを務めた。

独自に編み出した六星占術と、「大殺界」「地獄に堕ちるわよ!」などの強烈ワードで占いブームを巻き起こした細木数子。レギュラー番組を抱え、著書は「世界で最も売れた占い本」としてギネス世界記録を樹立するなど、テレビ界や出版業界を席巻した。彼女は救世主か、それとも悪魔だったのか――富も男も名声も吸い尽くすかのような、その圧倒的な生のエネルギーが人々を惹きつけた。戦後復興期の新橋、銀座、赤坂の賑わい、高度成長期とオイルショックによる終焉、そしてバブル経済期に視聴率と大金を産む寵児にかしずくマスコミ業界の内幕といった、昭和から平成にかけての60年にわたる風景を鮮やかに映像化しながら、女の壮絶な闘いと欲望渦巻く虚々実々のドラマが繰り広げられる。17歳から66歳まで、細木数子の波乱の人生を演じたのは戸田恵梨香。転んでもただでは起きない底なしのバイタリティと、欲と高慢が招いた孤独を鮮烈に体現する。監督を務めるのは瀧本智行と大庭功睦。

本作のオファーを受けた当初の心境について、戸田は「どうして私なんだろうと思った」と率直な感想を吐露。「まさか私がやるとは思わなかった。どこの世代を描くんだろうという疑問も抱きましたし、とにかく不安になった」と戸惑いを感じていたことを明かしつつ、プロデューサーを務める岡野から「真似をしなくていいです。戸田さんが思うそのままを演じてほしい」と伝えられたことで勇気を得たといい、「こんなにおもしろい台本はないなというくらい魅了されてしまったので、真似をしなくてもいいなら、この話に乗ってみたい」と出演を決意した経緯を語った。

一方、オファーを二度断ったことを告白した瀧本監督は「そういう人が撮った方が面白いものになる」という岡野の説得や、昭和という時代を描くことへの興味からあったことから「細木数子という人は、戦後から昭和、平成という時代を象徴する人物。その時代を描くことに挑戦できるのはいいかなと思った」と述べ、主演が戸田に決まっていたことも安心材料の一つだったと振り返った。

撮影現場での戸田の演技について、瀧本監督は「(心震えた瞬間が)結構あった。圧倒されて」と絶賛。特に「最後の15分間は震えながら見ていた」と語るほど、その迫力に心揺さぶられた様子だった。

“最終回の台本が準備稿”の段階で行われた衣装合わせの際に、戸田は瀧本監督に「監督、プロデューサー、このシナリオでいいんですか? これで終わっていいんですか? あなた方はこのドラマを通じて何を訴えたいんですか?」と問いかけたという。瀧本監督は「目がものすごく怖くて」と当時の恐怖を笑い交じりに振り返りつつ、「その瞬間に、この人はいける」と確信したと語った。戸田自身はこの出来事を「覚えています」と笑った。

また、戸田は最初の脚本では17歳の時の出来事が描かれており、その後、本や映像を見ていくうちに「脚本で描かれていることが穏やかに思えて、どうせやるなら激しくやりたいという気持ちが湧いた」と語り、「楽しみなのと、もっと激しくしたいという欲みたいなのが出てきて。どこまでできるんだろうという不安を抱えた記憶があります」と明かした。50年間を描くことについては「1人の人生を生きさせてもらって、“生きたな”という感じがした。泣いてはいけないところで涙が出てきたり、すごく嬉しくなったり。細木数子を演じているのか、戸田恵梨香自身が泣いているのか、どこにいるんだろうと分からなくなってしまう感覚があって。楽しい人生を生きれてしまったという贅沢な時間でした」と明かした。

最後に瀧本監督は「色眼鏡で見られる方もいるかもしれないが、とにかく見ていただいて」と作品への自信をのぞかせた。戸田も「細木数子自身は何を思って生きていたのか、何を抱えていたのかが見えてくると思う」と語り、「大きなものを抱えて、孤独を抱えていたんだということも感じられて。違う側面の細木さんが見えてくると思う」とアピールした。

【写真・文/河野康成】

Netflix シリーズ『地獄に堕ちるわよ』は2026年4月27日(月)よりNetflixにて世界独占配信
監督:瀧本智行、大庭功睦
出演:戸田恵梨香
 伊藤沙莉、三浦透子、奥野瑛太、田村健太郎、中島歩
 細川岳、細田善彦、周本絵梨香、金澤美穂、笠松将
 永岡佑、中村優子、市川実和子、高橋和也、杉本哲太
 余貴美子、石橋蓮司、富田靖子、生田斗真