話題の同名コミックを実写映画化した『オオカミ少女と黒王子』の公開に先駆けてジャパンプレミアが27日（水）に東京国際フォーラムで行われ、二階堂ふみ、山﨑賢人らキャストと廣木隆一監督が登壇した。

日本中の女子が憧れるドキドキシチュエーションで話題の八田鮎子原作のコミック「オオカミ少女と黒王子」（集英社「別冊マーガレット」連載）を、二階堂ふみと山﨑賢人をW主演に迎えて実写映画化した本作。『ストロボ・エッジ』や『余命1カ月の花嫁』などの廣木隆一監督がメガホンを取り、注目の若手俳優が共演者として名を連ねる。街で見かけたイケメンを盗撮し、女友達に彼氏だとウソをついたエリカ（二階堂）だが、彼は同じ学校の佐田恭也（山﨑）だった。事情を打ち明けると「彼氏のフリをしてあげるよ」とやさしく声をかけた恭也だったが、喜びもつかの間、“絶対服従”を条件にするドS王子に豹変。果たして故意の行方はどうなるのか―。

今回行われたジャパンプレミアには、二階堂と山﨑のほか、鈴木伸之、門脇麦、横浜流星、池田エライザ、玉城ティナ、吉沢亮、菜々緒らキャスト9名と廣木監督が勢ぞろいし、本作についての思いを語った。

イベントでは初めに原作と映画がコラボした予告編が流され、シーンが変わるたびに歓声が上がった。さらに、ウソから始まる恋にちなみ、サプライズで観客席に座っていたキャストが続々と登壇すると、場内はより大きな歓声に包まれた。

高校生を演じた二階堂は「制服を着たのが久しぶりだけど、制服だからこそ芽生える恋の気持ちとかを表すことができた。いま等身大の女子高生をやらせていただいてよかった」と挨拶。劇中ではドSなキャラを演じる山﨑は、緊張から挨拶で噛んでしまい、劇中とのギャップに場内からは笑いが起きた。さらにMCから、ドSなセリフを求められ「三回まわってお手からワンだな」とセリフを言うと、観客は歓声を忘れるほどに聞き入っていた。続けて、鈴木がコメントを求められると「ワンの後に喋りづらくて困ってる」と話し、笑いが起きた。

横浜は演じる上で「恭也との空気感を大切にし、とにかく明るく、こんな友達がいたらいいなと思って演じた」と振り返った。吉沢はMCから「エリカみたいな子がいたらどうする？」と問われ、「そりゃもう、いくでしょ（笑）あんなに純粋な子はいない。自分が高校生時代に味わった胸キュンシーンがあった」と答えた。そこで二階堂は「“お亮”って書いたうちわがいっぱいあるから、私も交じって『お亮』って言いたくなった」とコメント。続けて「平成のアラン・ドロンのような輝きがあった」と吉沢の印象を語った。

続けて、いままでついたウソを披露するコーナーで、二階堂は「人見知りって言いたい時期があったんです。人見知りってかっこいいみたいな。私人見知りですって言い続けたら本当に人見知りみたいになっちゃった。あんまり言わないほうがいいな」と反省している様子。山﨑は本作の撮影時のエピソードとして「キャストとスタッフで集合写真を撮ることがあって、吉沢さんが先にホテルに帰ってたんです。そこでプロデューサーのフリをして『吉沢くん、今何してるの？今から戻ってこれる？』と言ったら本当にだまされちゃって（笑）」と盛り上がって話したところで「これ、おれらだけ楽しんでる」と急に落ち着いてしまう場面も。

鈴木は「小学生の頃、自転車で帰ってたときに、いつもいないところにカモがいたんです。見慣れてなくて、自転車のカゴに入れて、家に帰って『大変だ、お母さん！カモがカゴに入ってきた！』って」と話し、場内は笑いに包まれた。門脇は「小学生のときはウソつきで、ウソしかついてなかったんです。弟が生まれたときも気をひきたくて、友だちに『犬飼ってる』とか、『引越しすることになった』とか言ったけど、全部ウソです」と笑いを誘った。

キャスト全員のウソのエピソードを聞いて、廣木監督が一番よかったウソを選ぶことになり、「カモがおもしろかったな」ということで鈴木がベスト・オブ・オオカミ少年に選ばれ、拍手が起きた。

最後に、二階堂は「自分にとってもチャレンジな作品、そしてキャラクターで、たくさんのかたがたに観てほしいという気持ちでいっぱいです」と話し、山崎は「ウソをつくところから始まる恋なんですけど、絶対うまくいかないだろうなっていう2人がどう成長していくか、ほかの登場人物も成長していくお話です。自分の気持ちにはウソついちゃいけないなと思いました」と締めた。