『未来を花束にして』ポスタービジュアル
女性の参政権を求めた真実に基づく物語『Suffragette(原題)』が『未来を花束にして』の邦題で2017年1月下旬より全国で公開されることが決定した。

女性参政権が成立していない時代―。権利もなく、主張する機会もない。女性にとって困難の多い時代に、階級を超えて連帯した女性たちの願いはやがて大きなムーブメントとなり社会を変えていった。実話に基づき、迷い傷つきながら、自分の信じた道を進もうとした女性たちの勇気に心揺さぶられる感動のヒューマン・ドラマである本作。『17歳の肖像』(2009)でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされ実力派若手女優として一気にブレイクしたキャリー・マリガンが、自身の出産後に初の母親役に挑み、子供と引き離されながらもその未来のために立ち上がるしなやかで愛情深い女性を演じている。3度のオスカーに輝くメリル・ストリープはマーガレット・サッチャー役に続いて再び実在する強い指導者を演じ、鮮やかな存在感を放つ。モードの夫に『007 スペクター』(2015)の“Q”役を演じたベン・ウィショー。同志のイーディスを演じたヘレナ・ボナム=カーターは、参政権運動を弾圧したその当時の首相の曾孫にあたる個性派。

サラ・ガヴロン監督は「(原題の)“Suffragette=サフラジェット”という語彙は、女性の参政権を求める活動家の蔑称としてイギリスのマスコミが作り出したもの。やがてその呼び名が女性運動を指す言葉として定着した。こんな驚異的でパワフルな物語を、今までどうして誰も映画化しなかったのか、不思議だった」と語る。脚本は『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』(2011)のアビ・モーガンが担当。強力な女性チームが、これからの百年も語り継ぐべき物語を完成させた。

1912年、イギリス・ロンドン。24歳のモード・ワッツ(キャリー・マリガン)は、洗濯工場で働く同僚の夫と幼い息子と3人で暮らしていた。ある日“サフラジェット”(女性参政権運動の活動家)である友人の代わりに、公聴会で証言をすることになる。緊張しながらも質問に答えるモードが「今とは異なる生き方があるのでは?」という疑問を生まれて初めて持った瞬間だった。それを機に彼女は、WSPU(女性社会政治同盟)のリーダーである、エメリン・パンクハースト(メリル・ストリープ)の演説を聞き、デモにも参加するようになる。しかし、このような活動を不満に思う男性が多いのも事実だった。夫から家を追い出され、息子に会うことまで禁止されたモードは、さらに工場長からクビを宣告されてしまう―。

映画『未来を花束にして』は2017年1月下旬よりTOHOシネマズ シャンテほか全国で公開!
監督:サラ・ガヴロン
出演:キャリー・マリガン、ヘレナ・ボナム=カーター、ベン・ウィショー、メリル・ストリープ
配給:ロングライド
2015年/イギリス/106分
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