『フィッシュマンの涙』

韓国映画界が放つ、笑って泣ける“青春モンスタームービー”『フィッシュマンの涙』が12月17日(土)よりシネマート新宿、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて公開されることが決定した。

社会的弱者がおかれた絶望と希望を温かな視点で見つめ、詩的で印象深いその作風が“ラストシーンの映像作家”と呼ばれる名匠イ・チャンドンがエグゼクティブ・プロデューサーを務める本作。ある日、新薬治験の副作用で魚人間になってしまった純朴なフリーター。その姿がメディアのトップニュースを独占し、一躍脚光を浴びた青年だったが、腐敗しきった大人たちの餌食に。闘いを挑む彼らだったが―。コミカルな展開の中にも辛辣なテーマを織り込み、現代社会の問題点が浮き彫りにされる過程を巧みに活写したクォン監督の脚本に目をとめた。本作で長編映画デビューを飾ったクォン・オグァン監督は、カンヌ国際映画祭短編部門パルムドール受賞作『セーフ(原題:Safe)』で脚本を担当した注目の俊英。本作では、斬新なシチュエーションや心にしみる名セリフを通して「人生を豊かにしてくれるものとは何か?」に対する答えを、観客それぞれの心に導き出していく。

“外見は魚、内面は人”という難役を繊細に表現するのは、TVドラマ「トンイ」や『コンフェッション 友の告白』などで脚光を浴び、奥深い名演から軽快なバラエティまで縦横無尽に活躍する個性派俳優イ・グァンス。CGやVFXには頼らず、毎回4~6時間を費やすスペシャルメイクと8kgを越える魚顔マスクを着用した半魚人スタイルで見る者の視線をさらう。スクープを狙う熱血漢のTV記者には、『犬どろぼう完全計画』『台風太陽 君がいた夏』の若き演技派スター俳優イ・チョニ。彼ら二人を翻弄するワガママでキュートなヒロインには、人気実力ともに韓国若手女優No.1の呼び声高い『私のオオカミ少年』のパク・ボヨン。韓国映画界が世界に誇るライジングスターたちを迎え、ファンタジックでありながらも超リアル、笑えるけれども感涙させられる、唯一無二の青春モンスタームービーがついに謎のベールを脱ぐ。

マジメで平凡なフリーター青年パク・グ(イ・グァンス)は、報酬目当てで製薬会社の新薬治験に参加し、原因不明の副作用のせいで“魚人間”に突然変異してしまう。パクから助けを求められた女友達ジン(パク・ボヨン)は、自分が注目を集めたいがために “魚人間の恋人”と称してパクの身に起こった出来事をネット上に投稿し、その記事を知ったTV局の見習い記者サンウォン(イ・チョニ)は、正社員への昇格をかけてパクの独占密着取材に意欲を燃やす。事件はあっという間にメディアのトップニュースとなり、一気に脚光を浴びることになってしまったパクは、本人の意思とは裏腹に時代の寵児となってゆく。しかし、その栄光は長くは続かない―。父親、恋人、人権派弁護士、そしてスクープ狙いのTV局の見習い記者はそれぞれの事情を背負いながら、魚男を産み出した製薬会社に闘いを挑んでいく―。

『フィッシュマンの涙』 (1)

『フィッシュマンの涙』 (2)

『フィッシュマンの涙』 (3)

『フィッシュマンの涙』ポスタービジュアル

映画『フィッシュマンの涙』は2016年12月17日(土)よりシネマート新宿、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかで公開!
監督:クォン・オグァン
出演:イ・グァンス、イ・チョニ、パク・ボヨン
2015年/韓国/92分
(C)2015 CJ E&M, WOO SANG FILM