ディナ

『トッド・ソロンズの子犬物語』の“子どもにエゲツない作り話をする”本編映像が解禁された。

本作は『ハピネス』『ストーリーテリング』などで、様々なタブーに触れながら人生のバカバカしさ、人間の愚かさをブラックユーモアたっぷりに描き、観る者に爆笑と気まずい気分を提供してきたアメリカン・インディペンデント界の鬼才トッド・ソロンズ監督の最新作。アメリカをさまよう1匹の可愛いダックスフントと、その飼主となる冴えない人々の姿を描く物語。可愛いすぎる子犬の姿と、トッド・ソロンズが贈る容赦ないブラックな描写に登場人物たちのドラマが混じり合い、未体験の笑いを提供する。

今回、本作『トッド・ソロンズの子犬物語』のジュリー・デルピーが登場する本編映像が解禁された。ジュリー・デルピーが演じるのは、子犬の最初の飼い主になる病弱な少年・レミの母親・ディナ。豪華な一軒家に住み、車はベンツ。病弱な息子のレミを案じ、過保護なほどに可愛がり不自由ない暮らしをさせているが、少し様子がおかしい。子供の前では優しい母親だが、旦那のダニーと顔を合わせると汚い言葉で罵り合ってばかり、ふとした表情は虚ろで目も死んでいる。これまでたくさんの映画で美貌と才能を披露してきたジュリー・デルピーとは思えないショッキングな役柄を演じている。映像では、デルピー演じるディナが、ダックスフントに去勢手術を施す為に息子のレミをとんでもない作り話で説得するシーンが映し出されている。ディナは、ベッドで休むレミの前に座り、子どもの頃にフランスで飼っていたというプードルの話を始める。実は妊娠していたと語るディナだが「父親は?」と聞かれると、不適切でデタラメな回答をするバカ親ぶりを見せつける。さらにエゲつない作り話は続き、真剣な顔でデタラメを語り続ける。

モハメドはムスリムの人々には非常にポピュラーな名前。一部のアメリカ人がどういう偏見を持っているのかがわかるようなシーンで、バカすぎる作り話に笑いがこみ上げつつ、気まずい思いも一緒に提供される。『ハピネス』以来、宗教や人種などあらゆるタブーを踏んできたトッド・ソロンズ伝統のどす黒いギャグが炸裂する場面だ。

映画『トッド・ソロンズの子犬物語』は2017年1月14日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国で公開!
監督・脚本:トッド・ソロンズ 
出演:ダニー・デヴィート、エレン・バースティン、ジュリー・デルピー、グレタ・ガーウィグ、キーラン・カルキン
配給:ファントム・フィルム
2015年/アメリカ/88分
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