武器を持たずに戦地に赴いた男がもたらした奇跡―『ハクソー・リッジ』の“激戦地のど真ん中にいるような臨場感を生み出すリアルな撮影の背景を映した”メイキング映像が解禁された。

第二次世界大戦の激戦地、難攻不落の〈ハクソー・リッジ〉。150メートルの断崖でたった1人で75人もの命を救った男は何ひとつ武器を持たず、手にしていたのはモルヒネと包帯だけだった。アカデミー賞6部門ノミネート&《編集賞》《録音賞》の2部門受賞。監督は『アポカリプト』以来10年振りとなるメル・ギブソン。主人公デズモンド・ドスを演じるのは、アンドリュー・ガーフィールド。戦争映画の常識を塗り変える衝撃作が誕生した。

本作『ハクソー・リッジ』の最大の見どころは、有無を言わせぬ臨場感で観客を戦場のど真ん中へと引き込む戦闘シーン。“のこぎりの歯”を思わせる絶壁から“ハクソー・リッジ”と呼ばれた沖縄の前田高地。この数多くの死者を出した壮絶な戦いの場を舞台にした撮影を、これまで独立戦争やベトナム戦争における戦闘シーンを描いてきたメル・ギブソン監督は、徹底的にリアルな映像を作り上げたいと考えていた。初めて第二次世界大戦を描くギブソン監督は、CGを使わずに、カメラでの撮影によってできるだけ現実に近付けるというものだった。製作のビル・メカニックは「『ブレイブハート』から『アポカリプト』まで、メルのスタイルは“全てを実際に行う”だった。そうすることで観客は、まるで自分が実際にその世界にいるかのように感じられる」と証言している。

今回解禁されたメイキング映像では、『プライベート・ライアン』を超えると評価される戦闘シーンの撮影と特殊効果に迫っている。瓦礫と化した壮絶な戦場で血糊を浴びて叫ぶ兵士の撮影シーンから始まる本映像。メル・ギブソンが「特殊効果は本当にすごかった。すぐ目の前で爆発を起こせるんだ。真上に立つこともできる」と語り、実際に撮影に挑んだアンドリュー・ガーフィールドも「CGでは絶対に真似の出来ない臨場感だ」と目を輝かせる。特殊効果のロイド・フィネモア助監督は「紙容器に入った爆発物を埋めずに地上に置く。中に入っているフワフワの破片が先行のように高速で飛び散る」ことで激しい爆発に見えるのだと解説。

「普通CGを使うシーンでも接近できるので直に撮影できる」と語る第2班撮影のミック・ロジャースは、60センチの至近距離で爆発を撮影したことを明かす。爆風に吹き飛ばされるワイヤーアクション、全身が炎で包まれる兵士の描写など、徹底して本物を目指したギブソン監督は「『すごいCGだね』と言う人に実写だと告げると、『どうやって撮影したの?』と驚いていた。特殊効果チームが優秀なのさ」と笑みを浮かべている。

映画『ハクソー・リッジ』は2017年6月24日(土)よりTOHOシネマズ スカラ座ほか全国で公開!
監督:メル・ギブソン
出演:アンドリュー・ガーフィールド、サム・ワーシントン、ルーク・ブレイシー、テリーサ・パーマー、ヒューゴ・ウィーヴィング、レイチェル・グリフィス、ヴィンス・ヴォーン
配給:キノフィルムズ
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