満島ひかり主演で伝説的夫婦の出会いの物語を描いた『海辺の生と死』が上海国際映画祭のSPECTRUM部門に選出され、ワールドプレミア上映されることが決定した。

小説家・島尾敏雄と妻・島尾ミホ。太平洋戦争末期に二人が出会ったのは自然と神と人とが共存し、圧倒的な生命力をたたえる奄美群島・加計呂麻島。男はじりじりと特攻艇の出撃命令を待ち、女はただどこまでも一緒にいたいと願った―。小説家である二人が後年それぞれ執筆した鮮烈な出会いと恋の物語を原作に、奄美大島、加計呂麻島でのロケーションを敢行して完全映画化した本作。島尾ミホをモデルにしたヒロイン・大平トエを満島ひかり、トエの恋人で若き日の島尾敏雄がモデルの朔中尉を永山絢斗が演じる。

今回、6月17日から開催される第20回上海国際映画祭SPECTRUM部門に正式出品され、ワールド・プレミア上映されることが決定した。映画公開に向けて、島尾ミホの同名小説(中公文庫刊)が増刷を重ねるほか、同じく原作となった島尾敏雄著「島の果て」(集英社刊)の復刊が7月20日に決定するなど、関連作品の増刷、復刊が相次ぎ、映画公開前に早くも盛り上がりを見せている。

越川道夫監督コメント

どこよりも先駆けて、上海のみなさんに『海辺の生と死』をご覧いただくことになりました。この映画を選んでいただいた方々にお礼を申し上げます。ありがとうございました。この映画は、南の島で育ったひとりの女性と迷いながらも特攻艇隊の隊長として島に着任したひとりの青年の恋愛を描くと同時に、大きな災厄や戦火の下で、わたしたちが、そのようなものにどのように抗することができるのか、どのように狂わずに日々を営むことができるか、ということが描こうとしました。わたしたちは、もうそれがいかに困難であるかということも知っています。満島ひかりさんが演じたトエという、可憐であると同時に、その内側に強さを秘めたヒロインを通じて、そんなことを感じていただければ、こんなに嬉しいことはありません。

映画『海辺の生と死』は2017年7月29日(土)よりテアトル新宿ほか全国で公開!
監督・脚本:越川道夫
出演:満島ひかり、永山絢斗、井之脇海、川瀬陽太、津嘉山正種
配給:フルモテルモ/スターサンズ
2017年/日本/155分
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