「予兆 散歩する侵略者」完成披露試写会が9月11日(月)に都内で行われ、夏帆、染谷将太、黒沢清監督が登壇した。

9日(土)より公開されている映画『散歩する侵略者』のスピンオフドラマとして制作されている本作。その経緯について「去年、映画の撮影に入る少し前ごろに、設定は同じで別のストーリーをもう一本作れないか、という話になってトントンと進んで作った」と振り返る黒沢監督。そんな本作で主演を務める夏帆は、初めての黒沢監督作品への出演で「緊張感はあるんですけど、委縮してしまうような緊張感ではなくて、気持ちのいい現場でした」と振り返り、染谷も「楽しかったです。日々面白いんですよ」と現場を楽しんでいた様子を窺わせた。しかし、戸惑いもあったようで、夏帆は「3週間で撮ると聞いて“寝れないな”と思ったんですよ。でも、撮影に入ってからはそういうことはなく、こんな現場があるんだとびっくりしました」といい意味での驚きを明かし、染谷も「最高でした。晩飯を家で食べられる」とコメント、これに黒沢監督は「社会人として当たり前ですよね(笑)」と笑って返した。

撮影では、夏帆と染谷が演じる夫婦が住むアパートについて、脚本を基に「三階建てのプレハブの事務所みたいなところをマンションに見立てて、そこに柱を立てたり、仕切ったり、家具を入れた」とスタジオ内でのセットではないことを明かし、夏帆は「気持ちのいい場所でした。カーテンが揺れる感じも素敵」とコメント。黒沢監督は「うまく風が吹いてくれて、カーテンがほぼ自然の風で揺れていた」と明かし、さらに劇中の「奇跡的なカーテンの芝居も偶然そうなった」と見どころであることを語った。

また、ここで今回の舞台挨拶には登壇していない共演者の東出昌大から、作品のキーワードにもなる“概念”に絡めて「一番奪われたくない概念は?」という質問が読み上げられ、東出自身は「苦しみの概念」を挙げ、これに深い意味を感じ取ったのか染谷は「あとでメールで聞いてみます」と笑いを誘った。その染谷は「人間という概念」、夏帆は「味覚」を挙げ、黒沢監督は映画監督らしい「映画と言う概念は奪われたくない」と語った。

最後に黒沢監督は「何かが起こる、何かが始まる予兆がだんだんと実体化していくドラマです。ゆっくりと確実に予兆が現実のものになる、どういう危機が(夏帆と染谷の)二人に訪れるのか、東出さんはどう絡むか、相当ハイレベルな緊張する瞬間が続きます」と本作をアピール、染谷は「じわじわじっとりと侵略は進み、出ている人たちも面白くおかしな方向に走り出します。ひりひり感を楽しんでほしい」、夏帆は「自信を持って面白いと言える作品になった」とメッセージを送った。

劇作家・前川知大率いる劇団「イキウメ」の人気舞台を国内外で常に注目を集める黒沢清監督が映画化した『散歩する侵略者』。数日間の行方不明の後、夫が「侵略者」に乗っ取られて帰ってくるという大胆なアイデアをもとに誰も見たことがない新たなエンターテインメントとして描いた。そんな『散歩する侵略者』のアナザーストーリーを新たな設定、キャストでスピンオフドラマとして製作した本作。監督を務めるのは映画版と同じ黒沢清。黒沢監督らが作り出す恐怖と驚愕の世界に、夏帆、染谷将太、東出昌大ら、人気・実力を兼ね備えた豪華キャストが集結。

夏帆

染谷将太

黒沢清監督

夏帆

スピンオフドラマ「予兆 散歩する侵略者」は2017年9月7日(木)よりWOWOWメンバーズオンデマンドで先行配信開始、9月18日(月・祝)よりWOWOWプライムにて放送開始!
毎週月曜日 24:00より放送(全5話)※第1話無料放送
監督:黒沢清
原作:前川知大「散歩する侵略者」
出演:夏帆、染谷将太、東出昌大、中村映里子、岸井ゆきの、安井順平、石橋けい、吉岡睦雄、大塚ヒロタ、千葉哲也、諏訪太朗、渡辺真起子、中村まこと/大杉漣
©2017「散歩する侵略者」スピンオフ プロジェクト パートナーズ