ナオト・インティライミ、加藤肇監督

『ナオト・インティライミ冒険記 旅歌ダイアリー2』<前編>公開直前プレミア上映会が11月6日(月)にTOHOシネマズ新宿で行われ、ナオト・インティライミと加藤肇監督が登壇した。

劇場で鑑賞されていたことが明かされ、どよめき立つ観客の間を通って登壇したナオト・インティライミ。鑑賞中は気が付かれることが全くなかったといい、途中で“みなさんの集中を妨げて申し訳ない”と思いつつ、トイレに行くために抜けたが気が付かれなかったと笑いを誘った。

約半年間で1000時間、DVDにして1万6000本にも及ぶ撮影が行われた本作。ナオト自身は、本作を鑑賞して「第三者目線で吸い込まれるように観ました」と語り、旅をしたことについては「(デビューしてからの7年間で)いろんなことが起こり、音楽への向き合い方が変わった。ライブに行きたいけど歌詞を書かなきゃ、CDかけたいけど1秒でも寝なきゃとか、やるべきことに囲まれた状態を感じて、このままじゃなよくない、心が不健康になりつつあるなと思った。ナオト・インティライミは3年5年持たないぞと・・・」と精神的にも追いつめられていた状態を窺わせた。また、約半年日本の音楽業界から離れることについては「いろんな話があった」としつつも、「この決断は間違っていないと思うし、旅に出てよかったと思います」と笑顔を見せた。

今回、ナオトと旅を共にした加藤監督は、旅の初日に会ったのが“3回目”と、まだ打ち解けていなかったことを明かし、さらに「最初にインタビューをしたら、『そういうんじゃないんだよね、自由にやりたい』って言われて、いきなり成田でへこまされた。怖い人なのかなと・・・(笑)」と話し、場内は大爆笑に。しかし、それから1週間経つうちに「直人さんの距離の縮め方で接してくれた」と打ち解けられたことを明かした。そんな加藤監督についてナオトは「とても心地よかった」と良い関係でいられたことを明かし、さらに「監督は帰ってきてからこの1000時間を全部観て、どこを(観客に)届けたいかを決めて、編集した。監督のすごさを思い知った」と称賛した。

また、劇中では現地の人々の輪に入り込むナオトの様子が捉えられているが、その秘訣については「表情で『こいつ敵じゃないな』っていうのを伝えなきゃいけない。あとは最低限の言葉を覚えようとする気持ちは伝わる」と言い、「僕はサッカーと音楽をやっていてラッキーだった」と語った。

イベントの終盤では、本作の主題歌「Sunday」が披露された。旅から帰ってきてから作ったというこの楽曲についてナオトは「いろんなアイデアが感じたままたくさんあった」と振り返り、この曲は「とりあえずギターを持ったら、まずはこの曲が“バッ”とできた」と明かした。またその内容については「いろんなエネルギッシュな方と出会って、体感して、言葉になりました」と語った。観客も一緒になって盛り上がった演奏が終わり、興奮されやらないまま最後にナオトは「みなさんの生活や、日々の日常に重なる部分があり、少しでも心が動いてくれたら、一つの意味になるなと思います」とメッセージを送った。

“太陽”のように明るく、“お祭り”のように楽しいキャラクターと持ち前の音楽センスでデビュー以来、人気・実力ともにその勢いは止まることを知らないナオト・インティライミ。本作は、忙しさに追われ純粋に音楽を楽しむ心を取り戻したいと、彼が原点回帰をするために、世界をめぐった旅の記録だ。アフリカ大陸14か国、ルーマニア、スウェーデン、ドイツほか、約半年間にわたる濃密な旅に密着。ナオトならではの筋書きなしの旅が生み出す、“新たな出会いと音楽”。世界の音楽と文化を体感し、現地の人々との触れ合いを追った、奇跡のドキュメンタリー映画が前・後編の2部作で公開される。

【取材・写真・文/編集部】

ナオト・インティライミ

加藤肇監督

ナオト・インティライミ

ナオト・インティライミ

ナオト・インティライミらによる演奏


映画『ナオト・インティライミ冒険記 旅歌ダイアリー2』は【前編】が2017年11月23日(木・祝)より、【後編】が2018年1月5日(金)よりTOHOシネマズ新宿ほか全国で公開!
監督:加藤肇
出演:ナオト・インティライミ
配給:日活
©2017「ナオト・インティライミ冒険記2」製作委員会