後列)是枝裕和監督、山田裕貴、リリー・フランキー、高良健吾
前列)城桧吏、佐々木みゆ

『万引き家族』の大ヒット御礼舞台挨拶が6月14日(木)にTOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、リリー・フランキー、高良健吾、山田裕貴、城桧吏、佐々木みゆ、是枝裕和監督が登壇した。

この日行われたイベントでは、もうすぐ父の日ということで、劇中で“父親役”を演じた、リリー・フランキーのほか、高良健吾、山田裕貴が登壇。父の日にあわせて子役の城桧吏、佐々木みゆの2人からサプライズプレゼントがリリー・フランキーに用意されるなどイベントを盛り上げた。

公開から7日間で興収10億円を突破する大ヒットスタートを記録している本作。さらにカンヌ国際映画祭ではパルムドールを受賞しており、リリーは「パルムドールを取ることは意外じゃなかったけど、大ヒットは意外」と会場の笑いを誘った。そんなリリーに是枝監督は「小さく生んで、永く細くなるといいですねってリリーさんと話していたんですが、こんなに成長するなんて思っていなかった」と戸惑いも見せた。

本作で是枝組に初参加となった高良と山田だが、高良は、パルムドールを受賞したことについて「自分が携わったからと言うのもあるけど、日本映画が獲ったことが嬉しかった。参加できたのもうれしかったし、『万引き家族』が評価されたこともうれしかった。めちゃくちゃうれしかった」と喜びを隠せない様子。ただ、高良は「ちょっと悔しさもある」と語り、山田も「関わらせていただいた作品が世界で認められてうれしいけど、僕も高良さんと同じで、是枝さんの元でガッツリ撮っていたら“いぇい!”ってできたのかな」と出演シーンが多くないことに悔しさも滲ませた。

そんな山田の出演シーンはカットされていることも多かったようで「ズバッといってます(笑)でも、その方が伝わると思うので、是枝さんの愛を感じました。何と言っていいやら・・・すいません」と笑いを誘った。また、MCに“みゆちゃんに深々と挨拶していた”と振られた山田は共演した城や佐々木に対して「素晴らしかったです。リスペクトですね、お二人に」と子役の二人を絶賛する場面もあった。

是枝監督は、初参加の二人に対して称賛を惜しまずに、高良については「井浦新さん経由で(会った)」と明かし、「大きなスクリーンが似合う役者だと思う」と語り、山田については「信頼しているスタッフが(山田と)現場をご一緒して、『山田君がいい』って言っていた。会ってみたら“なるほどな”と」と、山田の役に向き合う姿勢に関心している様子で「今回はちょっと(出演シーンを)切ったところもあるけど、これをご縁にということで」と今後の起用に含みを持たせた。

イベントでは、父の日が近いことにちなみ、城からリリーに手紙が読まれ、佐々木からリリーに絵が渡されると、リリーは「この子たちに助けてもらったことがたくさんある」と笑顔で語った。また、佐々木が「リリーさんにもらったペンで描きました」と明かすと、リリーは「俺より使いこなしてる」と笑いを誘った。

最後に是枝監督は「初日の舞台挨拶のときに、みゆちゃんが『家族で集まるのは今日が最後?』とささやいていて、『大ヒットしたらまた集まれるよ』と答えました。本当にたくさん来てくれてこういう機会を与えていただけた。また何度も集まりたいので、気に入ったらまた劇場に来ていただければ」と本作をアピールした。

様々な“家族のかたち”を描き続けてきた是枝裕和監督の最新作は、この10年間考えてきたことを全部込めたと語る渾身作。東京の下町で質素に暮らす家族は、生計を立てるために家族ぐるみで軽犯罪を重ねていた。犯罪でしか繋がれなかった家族の“許されない絆”が、ある事件をきっかけに衝撃の展開を迎える。万引きを重ねる父・治をリリー・フランキー、妻・信代を安藤サクラ、さらに松岡茉優、樹木希林、池松壮亮、高良健吾、池脇千鶴、柄本明、緒方直人、森口瑤子ら実力派俳優たちが集結。真の“つながり”とは何かを問う、心揺さぶる衝撃の感動作に仕上げた。

【取材・写真・文/編集部】

リリー・フランキー、佐々木みゆ

リリー・フランキー

高良健吾

山田裕貴

城桧吏

佐々木みゆ

是枝裕和監督


映画『万引き家族』は全国で公開中!
監督・脚本・編集:是枝裕和
出演:リリー・フランキー、安藤サクラ
   松岡茉優、池松壮亮、城桧吏、佐々木みゆ
   緒形直人、森口瑤子、山田裕貴、片山萌美/柄本明
   高良健吾、池脇千鶴/樹木希林
配給:ギャガ
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