ディズニー/ピクサー長編アニメーション第20作『インクレディブル・ファミリー』の最新映像が解禁された。

スーパー・パワーを持ったヒーロー家族=インクレディブル・ファミリーの素晴らしき“フツー”な日常と、悪と戦う“ヒーロー”という非日常が融合し、壮大なスケールと絶妙なユーモアで描かれる一家団結アドベンチャー。ヒーロー廃業に追い込まれた家族がヒーローとしての仕事と家族の絆を取り戻した前作『Mr.インクレディブル』。本作では、フツーな日常を送る一家だったが、あることをきっかけに母・ヘレンがヒーロー活動をすることに。ヘレンに代わって家事・育児を任されたボブは、まだ底知れない能力を秘めているかもしれない息子ジャック・ジャックの世話をしながら、家族を守るヒーローに―?

本作の世界観のコンセプトは、ミッドセンチュリー《20世紀半ば》。素晴らしいデザインのアイデアに溢れているその時代をイメージした世界観は、ストーリーを支える上で、キャラクターと同じくらい重要な役割を果たしている。ボブたち家族が暮らすことになる、郊外に建つ家も、その頃のデザインを反映したもの。フランク・ロイド・ライト(1867~1959)の建築が参考にされたほか、かつてハリウッド・スターたちが豪邸を建て、今なおモダンな雰囲気が漂う砂漠リゾートの街、パームスプリングスの家々がリサーチの対象となった。

そして1950年代に見受けられた、自然の要素を家の中に取り込む東洋的なアイデアも取り入れられた。こうして誕生したのは、石張りの壁をそなえ、植物が置かれた広いリビングに水まで流れている大邸宅だった。他にも『北北西に進路を取れ』のジェームズ・メイソンの家にも影響を受けているという。ミッドセンチュリー風のオシャレな椅子からフロアランプ、天井や床に至るまで一から作り上げられていったが、ジャック・ジャックがちょこんと座ったりする床は、異なる素材に伴う反射の違いまでが計算され、自然に見えるように、そこに汚れも加えられている。

また映画の世界観を踏襲して、エキストラを含むキャラクターたちの衣裳デザインのアイデアにも、ミッドセンチュリーが意識されている。衣裳は、キャラクターや物語を表現するものでもある。そのため、ちょっぴり反抗的なヴァイオレットは60年代のファッション、元気なダッシュはいつもTシャツとジーンズという服装になった。ジャック・ジャックはほとんど“おむつ”姿だが、それは服を着せる余裕がないほどボブが疲れ切っているからだ。ジャック・ジャックが服を着ているのは、ヘレンが家にいる時だけなのだ。

エキストラの衣装に関しても同じコンセプトが適用されているが、彼らの数は膨大だ。そのため、男性に関しては12個の服のパターンと6つの違ったボディタイプを作り、色と柄を調整することで72の違った服装をしたキャラクターを作った。女性に関しても同様に20の服のパターンと7つのボディタイプで64人の違った服装の女性たちを作り上げた。「クリエイティブな意味で実用的」な仕事により多くのキャラクターをミッドセンチュリーという世界観を守りつつデザインすることが出来たのだ。

今回、上記で解説したボブたち家族が暮らすことになる大邸宅の映像が解禁された。映像ではあまりの部屋の広さに困惑するヘレンや、庭にある森やプールに大興奮するダッシュの姿が映し出されている。興奮冷めやらないダッシュが家の壁に設置されたリモコンを押すと天井から水のカーテンが現れ暖炉に火がついたりソファやテレビが現れたりとまさに夢のような大邸宅であることがわかる。しかしいろいろなボタンを押し続けた結果、ソファが水に浸水し大パニックに陥る姿が描かれている。家族の服装から、邸宅内にあるインテリアまでもが全てこのミッドセンチュリーを意識したデザインで描かれており、物語の重要なキャラクターとして存在しているのがよくわかる。

最新映像

映画『インクレディブル・ファミリー』は2018年8月1日(水)より全国で公開!
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
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