『あの日のオルガン』のプレミア上映会が2月4日(月)に丸の内ピカデリーで行われ、舞台挨拶に戸田恵梨香、大原櫻子、佐久間由衣、三浦透子、堀田真由、平松恵美子監督が登壇した。

劇中では実在した保母さんを演じたキャストたち。リーダー的存在の楓を演じた戸田は「みんな年は離れてないと思ってて、一人ずつ聞いていったら20代前半で衝撃でした。年齢的に全然リーダーだな、と(笑)」と笑いを誘いつつ、“怒りの乙女”と称される役どころに付いては「ずっと心の中に(怒りが)ある人だった。経験したことがない怒りだったので苦戦した」と明かした。

そんな戸田に対して、“子ども目線”の保母である光枝を演じた大原は「大丈夫かなという不安はあった」と明かしつつも、「撮影中はカメラが回っていない時も子供たちと遊んだ。大変なこともありましたけど楽しく演じられました」と振り返った。劇中で光枝と仲良しの役どころであった佐久間とはプライベートでも仲が良いようで「撮影が終わってからもランチ行ったり、映画の関係が続いている」と笑顔で語った。

劇中では子どもたちとの共演シーンが多くを占めるが、平松監督は「保育園で一日実習してくださいとお願いした」と明かし、実際に実習に参加した戸田は「とにかく体力がいる」と明かし、大原も「全力で走っていました!」と、子どもたちとの鬼ごっこを振り返った。

また、そんな子どもたちが一列に並ばなければいけないシーンでふざけあっているのを見て、「(戸田が)『うるさいっ!』って。もうちょっと優しかったかも・・・(笑)」とリーダーらしさを発揮していたことを明かした大原。京都での撮影だったため、子どもたちの多くが関西出身であることから、平松監督は「関西弁だったね」とツッコミを入れ、戸田も「地元が兵庫県なんで、『うるさいねん!』って。初めて怒りました」と照れ笑いを浮かべた。

さらに、ここで撮影に参加した子役キャスト6人が登壇。約1年ぶりの再会にキャストたちは大興奮となり、大原は「嬉しいですね~!」と笑顔を見せた。戸田も“大女優”を目指しているという子役に、カメラマンのほうを向くように教えたり、仲の良さを窺わせた。

最後に大原は「見てほしい映画というより、見なきゃいけない映画だと思います」、戸田は「未来ある子どもたちを守りたいと実感した現場でした。若い人たちにも、当時を生きた人たちにも伝わったらいいなと思います。10年、20年先に心に残る作品になってくれたらうれしいです」と本作をアピールした。

本作は、親元から遠く離れた荒れ寺へ、53人の園児たちと疎開生活をスタートさせ、幾多の困難を乗り越え、託されたいのちを守りぬこうとするヒロインたちの奮闘を描いた真実の物語。保母たちのリーダー・板倉楓役を戸田恵梨香、もう一人の主役・保母の野々宮光枝役を大原櫻子が演じる。また、保母役として佐久間由衣、三浦透子、堀田真由、福地桃子、白石糸、奥村佳恵が出演。メガホンをとるのは、長年にわたって山田洋次監督との共同脚本・助監督を務めてきた平松恵美子。

【取材・写真・文/編集部】

映画『あの日のオルガン』は2019年2月22日(金)より新宿ピカデリーほか全国で公開!
監督・脚本:平松恵美子
出演:戸田恵梨香、大原櫻子、佐久間由衣、三浦透子、堀田真由、福地桃子、白石糸、奥村佳恵、林家正蔵、夏川結衣、田中直樹、橋爪功
配給:マンシーズエンターテインメント
©2018「あの日のオルガン」製作委員会