『五億円のじんせい』が第22回上海国際映画祭パノラマ部門にて6月16日に上映され、舞台挨拶に主演・望月歩と遠藤日登思プロデューサーが登壇した。

6月15日より中国・上海で開催中の第22回上海国際映画祭。本作はそのパノラマ部門に出品され、6月16日に公式上映が行われた。本編上映後、温かな拍手に包まれながら観客との舞台挨拶・Q&Aに登壇した望月歩と遠藤日登思プロデューサー。260席の会場は入れない観客も出るほど大盛況となり、多くの観客から大きな拍手を浴びた。望月歩は「観客席からみなさんと一緒に観ていたので、そんな一緒に観ていたみなさんの前に急に出てお話しするのがとても恥ずかしい」と顔を赤らめると、一緒に観ていたことを知った観客席から大きな歓声を沸いた。今回が初の海外映画祭参加であると共に、初の海外体験でもある望月は「『五億円のじんせい』に関わることで今が一番緊張している」とコメントし、会場の笑いを誘った。

五億円の募金で救われたために良い子でいなくてはならず、五億円という借金を返してから死ななければならないというユニークな設定と、なんでも真に受ける“良い子”である主人公に絶賛の感想が多くの観客から寄せられた。そんな五億円で救われた少年・高月望来を演じた望月。観客から、実際に五億円が手に入ったら何をしたいか聞かれた望月は、「まず家を買います。」と即答。続けて、「今回の上海が初めての海外体験で素敵な街だなと思った。望来が旅をしたように世界中を旅をしてみたい」と語った。

また、今作が映画初主演となった望月だは、初めての主演について「主演というのは全部を料理する立場だと考えていましたが、その感覚が初めてで、自分がやっている!という感覚が楽しかった」と嬉しそうに語った。そして、質疑応答ではこんなに似合った主演はほかにいないのではという絶賛の声と共に、どうして望月が主演に選ばれたのかという質問が飛んだ。遠藤プロデューサーは「良い子でいようとする生きにくい少年が主人公。“ぱっと見で良い子”と思えるかが重要だった。オーディションの部屋に望月君が入ってきたとき、『あ、みらいくん、いた!』と思った」と、望月との出会いを語り、観客席からは納得の拍手が沸いた。逆にどうして選ばれたのか聞かれた望月は少し首をかしげながら、「台本を読んだとき、“やりたい!楽しそう!”とすごく思えた。必死にがんばろうと思ってオーディションに臨んだ結果だと思っております」と遠藤プロデューサーの顔を窺いながら答える姿に観客席から笑いが起こった。

ドラマ「3年A組-今から皆さんは、人質です-」で望月を知っていたファンが多く駆け付け、若い女性が目立った客席。望月目当ての観客は愛くるしい望来(みらい)のキャラクターに終始笑いが起こると共に、一つ一つの展開に驚きの声が上がる上映となった。「この先どうなるんだろう」という展開が気になる物語に原作なしのオリジナルの強みを感じるとともに、インターナショナルプレミア上映らしい初めてのリアクションが多く寄せられた上映となった。

善意の募金五億円により心臓手術に成功し、命を救われた少年・高月望来。17歳になり五億円にふさわしい自分かどうか悩んでいた望来は、とある出来事をきっかけに SNS で自殺を宣言。そこへ見知らぬアカウントから「死ぬなら五億円返してから死ね」というメッセージが届く。夏休み、望来は家を飛び出し、五億円の“借金”を返して自由になるための旅に出る。そして、様々な人と出会い、事件に巻き込まれながら、思わぬ発見が彼を待っていた―。主人公に抜擢されたのは、本作が初主演の撮影時に高校3年生だった望月歩。

映画『五億円のじんせい』は2019年7月20日(土)よりユーロスペースほか全国で順次公開!
監督:文晟豪(ムン・ソンホ)
出演:望月歩、山田杏奈、森岡龍、松尾諭、芦那すみれ、吉岡睦雄、兵頭功海、小林ひかり、水澤紳吾、諏訪太朗、江本純子、坂口涼太郎/平田満、西田尚美
配給:NEW CINEMA PROJECT
©2019 『五億円のじんせい』NEW CINEMA PROJECT