『カツベン!』の公開記念舞台挨拶が12月14日(土)に丸の内TOEIで行われ、成田凌、黒島結菜、永瀬正敏、高良健吾、竹中直人、井上真央、竹野内豊、周防正行監督が登壇した。

舞台挨拶の冒頭では、成田がステージ中央で口上を披露。上映後の観客からは、劇中で見たばかりの成田による生の活弁に大歓声が寄せられた。この舞台挨拶を控えて、成田は「昨日まで鼻水がズルズルで・・・。朝起きたらピタッと治っていた」と明かし、「これが主演の力か」と会場の笑いを誘った。

今回、「“カツベン”がどういう意味を持っているのかを伝えようと話をした」と全国でキャンペーンを行ってきた周防監督と成田。全国で400以上の取材を受けた周防監督に、約170媒体からの取材を受けた成田は「監督と一緒に取材を受けるとめちゃめちゃ楽なんです(笑)」と、まさに“カツベン”を語らせたら右に出る者はいないという周防監督を称賛した。

そんな成田が、劇中で演じたキャラクター同様に、本人にあこがれを感じていたという永瀬について「ただずっと質問攻めしていました。くっついて歩いていた気がします」と振り返ると、永瀬は「凌くんはいい人だな。僕が現場で救われるような、太陽みたいな存在でいてくれました」と成田の様子を明かした。

本作では、登場するキャラクターの個性豊かな様子にも注目が集まるが、中でもイメージを覆すようなコミカルな演技が光る竹野内は「自身ではそんなにコミカルにやってるつもりはなかったんですけど(笑)」と笑いつつ、周防組の常連である竹中や渡辺えりの現場での様子を見ていて「何か楽になったというか、監督と話しながら、もっと肩の力を抜いて、遊び心を持ってできたらいいなと思ってやっていました」と現場の雰囲気の良さをうかがわせた。

また、まもなく迎える2020年に向けて、“かなえたい夢”について聞かれた成田は「健吾さんと九州に行く話をしたんです」と明かし、高良は「カツベンやろ。福岡と熊本なら任せて」と答え、さらに永瀬も僕も九州なんで、乗っかっていいですか?」と加わり、“カツベン”の旅の輪が広がっていた。

さらに成田は、“俳優としてのベースは?”という質問に「この作品をやったことですべてが変わってしまった。今は、本当に楽しむ(こと)。この方々を見ていて、ものすごく楽しい現場なんです。楽しい現場に自分がするぞ、という気持ちで責任感をもってやっていきたい」と笑顔で語った。

今からおよそ100年前、「映画(活動写真)」がまだサイレントでモノクロだった頃、日本では楽士の奏でる音楽とともに独自の“しゃべり”で物語をつくりあげ、観客たちを映画の世界に誘い、そして、熱狂させる【活動弁士】、通称“活弁”(カツベン)が大活躍した。本作は、活動弁士を夢見る青年が、とある小さな町の映画館に流れついたことからすべてが始まる【アクション】×【恋】×【笑い】の要素を織り交ぜたノンストップエンターテインメント。主演は成田凌。ヒロインには黒島結菜。さらに永瀬正敏、高良健吾、井上真央、音尾琢真、竹野内豊と超実力派俳優が脇を固める。また、竹中直人、渡辺えり、小日向文世をはじめとする周防作品おなじみのキャストも出演する。

【写真・文/編集部】

映画『カツベン!』は2019年12月13日(金)より全国で公開!
監督:周防正行
出演:成田凌、黒島結菜、永瀬正敏、高良健吾、音尾琢真、竹中直人、渡辺えり、井上真央、小日向文世、竹野内豊
©2019 「カツベン!」製作委員会