『弥生、三月 -君を愛した30年-』の完成披露試写会が2月19日(水)に都内で行われ、波瑠、成田凌、岡田健史、小澤征悦、黒木瞳、遊川和彦監督が登壇した。

30年間の一人の人物を演じという難しい役どころに挑んだ主演の波瑠だが、オファーを受けた際には「この期間が空いているから、という感覚で受けてはいけないと思い、お断りに行きました」と明かしたが、その席で遊川監督が持つ情熱を感じたという波瑠は「そういう方とお仕事したいというのは女優をやっていると感じる」と考えが変わったことを明かした。

同じく30年間の一人を演じる成田は、翌日が40代・50代の役の前日には強めのお酒を飲み役作りをしたというが、1日で「朝が高校生、夕方が50歳」という撮影もあったようで、「準備もできないので大変でした」と振り返った。

本作では遊川監督が脚本も担当しているが、それだけ思いがこもっていることで「僕は監督の言うことを全部『はい』って言ってやっていました」と明かしたものの、遊川監督からは「そうでもないです(笑)」とツッコミが入り、会場を沸かせた。そんな思いのこもった作品では初っ端から苦労もあったようで「衣装合わせが9時間かかって終わらなかったんです。現場が始まってもずっと調整が続いていた」と明かし、成田も「2日間やりました」と明かすなど、30年分の衣装合わせの苦労を語った。

本作が映画初出演となる岡田は「何回もリテイクを重ねていただいたんですけど、(遊川監督が自身の役を)一緒に作り上げてくださったのが印象に残っています」と振り返った。

また、映画の内容にちなんで“これまでの人生で変わらず大事にしたこと、これから大事にしていきたいこと”について聞かれた成田は、会うたびに写真を一枚撮るヘアメイクのスタッフがいることを明かし、「いつか披露してくれたらいいですね。去年の誕生日から始めたんですけど、それを30年くらい続けたらいいなと」と笑顔を見せた。波瑠は「普通でい続けること」と答え、「(役者は)いろんな人が共感できるような人を表現しなければいけないので、普通でいるということを心掛けていきたいです」と語った。

最後に成田は「30年間という歳をとったことはないですけど、“こうかな”と思いながら丁寧にやりました」、波瑠は「弥生と太郎という二人が運命を信じて思いあった姿が、きっとみなさんの背中をちょっと押してくれるじゃないかなと思います」と本作をアピールした。

本作は、「家政婦のミタ」「過保護のカホコ」、そして昨年NTV系列で放送し注目を集めた「同期のサクラ」など、多くのヒットドラマを生み出してきた脚本家・遊川和彦の完全オリジナル脚本によるによる第二回監督作品。“ふたりの男女の30年間を3月だけで紡ぐ”ラブストーリーである本作では、昭和~平成~令和と時代を跨ぎ、運命に翻弄されながら愛を紡いでいく二人の半生を、これまでも数多くの映画・ドラマの話題作で様々なキャラクターを演じ、驚きと感動を届けてきた国民的女優・波瑠、今一番スケジュールを取れない大注目俳優・成田凌が演じる。

【写真・文/編集部】

映画『弥生、三月 -君を愛した30年-』は2020年3月20日(金)より全国東宝系で公開!
脚本・監督:遊川和彦
出演:波瑠、成田凌、杉咲花、岡田健史、小澤征悦/黒木瞳
配給:東宝
©2020「弥生、三月」製作委員会