『窮鼠はチーズの夢を見る』の大ヒット記念舞台挨拶が10月30日(金)にユナイテッド・シネマ豊洲で行われ、大倉忠義、行定勲監督が登壇した。

原作は、人を好きになることの喜びや痛みをどこまでも純粋に描き、圧倒的な共感を呼ぶ心理描写から、多くの女性から支持を得た水城せとなの傑作コミック「窮鼠はチーズの夢を見る」「俎上の鯉は二度跳ねる」。主人公・大伴恭一を大倉忠義、恭一への想いを募らせ葛藤する今ヶ瀬渉を成田凌が演じる。メガホンをとるのは、ベルリン国際映画祭で国際批評家連盟賞を2度受賞するなど、日本を代表する映画監督・行定勲。その繊細な表現力と確かな演出力で、揺れ動く2人の切ない恋を、時に繊細に時に大胆に描き出す。

客席を埋め尽くしたファンを前に、大倉は「久しぶりにお客さんの前に立てた。こういう機会があってうれしく思います」と感慨深げに挨拶した。そんな本作について、周囲からも「何回か見たという方が多いという話を聞いた」と明かし、「奥深い、そういう作品に携わらせていただけるようになったんだと。自分でいうのもなんですけど、代表作になればいいなと思っています」とコメントした。

大倉のキャスティングは、脚本家が執筆段階で大倉をイメージしたことからオファーが出されたという行定監督だが「声とか色気が無自覚にある人がいい」とそのキャスティング理由を明かし、大倉は「みなさんもいろんな媒体を通じて僕を見てくださっている。基本素直なので全部本当なんでしょうけど、本当の本当の僕はだれも知らないというのが僕はうれしくたまらないですね。一生かけて見つけてほしいです」と笑みを浮かべた。

また、前回行われた舞台挨拶に登壇した成田凌が、大倉に対して“好き好き”と言っていたということについて、「好き好き言われると恥ずかしいから」と照れ笑いを浮かべつつ、「耳かきとかもやってもらいながら恥ずかしかった」と振り返った。さらに「『ジャニーズ独特の前髪にあこがれてたんですよ』とか、熱く語ってたのが印象的」と明かした。

この日は行定監督から大倉に手紙が贈られ、それを聞いた大倉は「いろいろあったんです。いろいろ思い出しました。ありがたいお言葉です。撮り終わってからもいろいろ大変だったなと思いながら、当時に戻ると泣きそうになる。成田くんとも違う作品でぜひ共演したいですねと話していて。もちろん行定さんともぜひまたお願いしますという話をした。僕も期待しています」と語った。

【写真・文/編集部】

映画『窮鼠はチーズの夢を見る』は全国で公開中!
監督:行定勲
出演:大倉忠義、成田凌、吉田志織、さとうほなみ、咲妃みゆ、小原徳子
配給:ファントム・フィルム
©水城せとな・小学館/映画「窮鼠はチーズの夢を見る」製作委員会