第33回東京国際映画祭「特別招待作品」部門上映作品『10万分の1』の舞台挨拶が11月5日(木)にEXシアター六本木で行われ、白濱亜嵐、平祐奈、三木康一郎監督が登壇した。

日本公開前の最新作をプレミア上映する、大作や話題作が揃う「特別招待作品」部門。彼女の体はもうすぐ動かなくなる。残酷で幸福な運命が動き出す―。原作は宮坂香帆が手がける最新作。小学館「Cheese!」で連載され、“今一番泣ける漫画”とSNSで口コミが広がり、120万部突破の大ヒットを記録。難病・ALSに立ち向かう、初めて恋した高校生2人の感動の純愛ラブストーリー。EXILEのパフォーマーであり、GENERATIONS from EXILE TRIBEのリーダーを務める白濱亜嵐、平祐奈がW主演を務める。監督は、『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』の三木康一郎。

大きな拍手で迎えられた映画祭の常連である三木監督は「こんな素晴らしい映画祭に3回も出れて、皆さんとお会いできるのもすごく幸せです」と喜びを見せ「二人が面白い話をいっぱいしてくれると思うので」と無茶ぶりをすると白濱から「何にも考えてないです(笑)」と仲の良さを見せた。東京国際映画祭が今回初参加という白濱は「しゃべりやすいとは言いづらい空気ですね(笑)でも、なかなか登壇する機会もないですし貴重な経験だなとすごく感じています」と本音を打ち明け、映画祭初日のレッドカーペットへ参加した平は「圧倒されます。嬉しいです」と映画祭への参加の喜びを見せた。

東京国際映画祭で世界初上映となった本作について三木監督は「少女漫画が原作なのでまさか呼ばれるとは思わなかった」と驚きをみせ「ALSという病気がテーマだったので二人にしっかり演じてもらいたいと思い現場でも色々やりながら撮って、こういうところに呼ばれたと思うので二人にすごく感謝しています」と主演の白濱と平に感謝を伝えた。

高校の初恋の相手がALSにかかるという役どころについて白濱は「台本と原作を読んで初恋の相手が僕だったらどうするのだろうとすごく考えて桐谷の気持ちを自分自身に置き換えながら役作りをしていきました」とし、特に苦労した点について「桐谷は真っ直ぐで文武両道でピュアな男なのですが、桐谷が莉乃を見守る目線は優しさに溢れているようにとすごく心掛けた部分でもあります」と明かした。

また、劇中で難病を患う役を演じた平は「少女漫画原作ではありますが、ただのキラキラ映画ではなく人間味溢れていて前半は初恋のかわいらしい恋模様もありつつ、まだ16年しか生きてない女の子なのに難病にかかってしまう。ALSという病気の知識を深めながら大切に莉乃とALSと向き合いました」と役への思いを語り、また病により転ぶシーンが多かったという平は「両ひざにアザだらけでした」と笑顔で答え女優魂を見せた。

白濱から助けられたなと感じたことを聞かれると「いつでもこのままの白濱亜嵐さんなので真っ直ぐで、現場でも和ましてくれた」と語り、感情が高まるシーンが多い時には「大丈夫だよと一緒に深呼吸をして安心感のある対応をしてくださった」と答えると三木監督は「そういうのをサラッとできる男でムッとしてきましたね」と言われると白濱は「皆さんリアクションとっていいですよ?真面目に受けると僕恥ずかしいので(笑)全部狙ってやっているので。計算です(笑)」と照れた様子だった。

自身の出演映画で初の主題歌となるGENERATIONS from EXILE TRIBE 『Star Traveling』について聞かれると「役者としてはもちろんグループとしてもこの映画に携われて本当にうれしく思います。エンドロールで『Star Traveling』が流れてきたときすごく僕自身も感動しましたし、蓮と莉乃を表現しているように思えた」と思いを明かし「どうでしたか?」と白濱が会場に聞くと大きな拍手が贈られ、「半ば無理やりの拍手すいません(笑)」と照れながらも喜びを見せた。三木監督が「ダンスソングが来ると思っていたので(笑)」とコメントすると、白濱は「この映画で最後ダンスソングはやばいですよ(笑)ちゃんと合わせにいきました」と言い、さらに「ボーカル二人が丁寧に大切に歌ってくれたのでそこは僕自身はうれしく感じていますし、グループで映画に参加する意味がボーカルが表現してくれたなと思いました」と続けた。

最後に三木監督は「50歳なんですけどつらいこととか苦しいこととかそういうことは思ってもみないときに現れるんですね、今回演じてくれた二人も突然いろんな苦しみとか困難とか現れて今の情勢も突然こういうことって現れると思うんです、今回この映画を見て若い経験もない二人がどうやってそういう困難に立ち向かっているのかを皆さんに感じてもらって、前を向いて歩いていけるような感覚になってくれればなと思いこの映画を作りました。いろんな方に見てほしいなと思いました」と本作への思いを語った。

【写真・文/片岡由布子】

映画『10万分の1』は2020年11月27日(金)より全国で公開!
監督:三木康一郎
出演:白濱亜嵐(EXILE/GENERATIONS from EXILE TRIBE)、平祐奈、優希美青、白洲迅/奥田瑛二
配給:ポニーキャニオン、関西テレビ放送
©宮坂香帆・小学館/2020映画「10万分の1」製作委員会

第33回東京国際映画祭は2020年10月31日(土)~11月9日(月)に六本木ヒルズ、EXシアター六本木ほかで開催!
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