「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2021」のアワードセレモニーが6月21日(月)に東京・明治神宮会館で行われた。

「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」(SSFF & ASIA)は、23回目を迎える今年は「CINEMADventure」というテーマのもと、オンライン会場やバーチャル会場からの発信、スマート フォンでの撮影・編集、縦型など新しい映像の可能性を体現する場として、さらにアート&カルチャーが社会で活躍する未来につなげる機会の創出を目指してオンラインとオフラインのハイブリッド開催。アワードセレモニーでは、オフィシャルコンペティション supported by Sonyなどの各部門の受賞作品が発表された。

セレモニーには、新型コロナウイルス感染症の影響を受けているクリエイター、制作スタッフ、俳優の継続的な創作活動を支援する映画製作プロジェクト『DIVOC-12』の1作品『ユメミの半生』の監督を務めた上田慎一郎、主演・松本穂香、株式会社ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント代表取締役の冨田みどりが登壇。

ソニーPCLが手がけたバーチャルプロダクション技術を使用した国内初となる映画の撮影を行ったことが発表されると「めちゃくちゃ楽しかったです」と笑顔を見せる上田監督は「グリーンバックとかCGとは違い、ハッキリと後ろに映るので、作り手としては手応えをつかんで撮っていける」とそのメリットを語った。

バーチャルプロダクション技術は、大型LEDディスプレイ、カメラトラッキングとリアルタイムエンジンを組み合わせた撮影手法で、3DCGを中心としたバーチャル背景を大型ディスプレイに表示し、現実空間にあるオブジェクトや人物を、カメラで再撮影することで、後処理なくCGと実写を組みあわせた映像制作を実現する。

そんな本作で主演を務めた松本は「走っているシーンは実際ではその場で足踏みしているだけだったので、実際に映像になったらどうなってるんだろうとワクワクしながら、毎シーン背景の映像が変わっていくので、同じ場所なんだけど着替えて戻るたびに全然雰囲気が変わっている。感動しつつ、日本で初めてのプロジェクトなのでスタッフさん全員が新鮮な気持ちで楽しく挑めました」と振り返った。

【写真・文/編集部】