『DIVOC-12』の公開記念舞台挨拶が10月12日(火)にTOHOシネマズ シャンテで行われ、前田敦子、三島有紀子監督、山嵜晋平監督、齋藤栄美監督、加藤拓人監督が登壇した。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受けているクリエイター、制作スタッフ、俳優が継続的に創作活動に取り組めるように、12人の映画監督による12本の短編映画製作プロジェクト『DIVOC-12』。中核となって牽引する藤井道人監督、上田慎一郎監督、三島有紀子監督の元に集い共に映画制作を行うのは、“成長への気づき”というテーマを掲げる藤井道人監督チームの志自岐希生監督、林田浩川監督、廣賢一郎監督、“感触”というテーマでメガホンを取る上田慎一郎監督チームのふくだみゆき監督、中元雄監督、エバンズ未夜子監督、そして“共有”というテーマで制作する三島有紀子監督チームは山嵜晋平監督、齋藤栄美監督、加藤拓人監督。

舞台挨拶に登壇したのは、このプロジェクトの中心監督の一人として率いてきた三島有紀子監督、そして三島監督のチームとして“共有”をテーマに作品を制作をした山嵜晋平監督、齋藤栄美監督、加藤拓人監督の計4人の監督が登壇。さらに、加藤監督作品『睡眠倶楽部のすすめ』の主演である前田敦子も駆けつけた。

本作のオファーを受けて「とても夢のあるプロジェクトだと思って“ぜひ”と思いました」と振り返る前田。本作が商業デビュー作となる加藤監督の作品に出演している前田だが、「台本に素敵な雰囲気が漂っていてワクワクしました」とクランクイン前から撮影を待ち望んでいた様子を明かした。

その前田にオファーを出した加藤監督は「商業デビューで前田さんのような素晴らしい女優の方とご一緒できるのはそうそうない」と恐縮しきりの様子で、キャスティングの理由については「お芝居を含めて主人公の女性にピッタリと思ってお声がけさせていただいた。現場では佇まいを含めて、ずっと透子という存在でいていただいたので、それが映っていると思います」と語った。

このチームを率いる三島監督は、公募から加藤監督を選んだ理由について「この世界をどう見るんだという視点がはっきりしていた。彼自身の中で、コロナ禍で何をもって安心とするのかという一つ答えを出していた」とコメント。そんな加藤監督の現場には、同じく三島監督チームで作品を撮った山嵜監督も助監督として参加しており、「いい意味で頑固。こういう風にしたいというのが明確にあった」と加藤監督の撮影現場を振り返った。

また、齋藤監督は「前田さん演じる透子が素敵だと思った。透明感があって、些細な表情の変化だったり、仕草だったりが、彼女が何を感じて、何に戸惑って、何に安心するのかというのが透けてくる。それを見たいがために前のめりに見てしまう」と絶賛。その言葉を聞いた三島監督は「前田さんがやってくださって本当に良かったですよね。こんなに監督がやりたいと体現してくださる女優さんがいるのかというくらい」と、あらかじめ加藤監督から話を聞いていたことに前田がピタリと当てはまっていたことを明かした。

多くの称賛を受けた前田だが「また新しい才能を持っている新人監督さんとご一緒できる機会があったらうれしい」とさらなるチャレンジを口にし、「『DIVOC-12』第2弾、第3弾と新しい才能が、みなさんの目に触れる機会になって、登竜門になったらうれしいなと思います」とメッセージを送った。

【写真・文/編集部】

映画『DIVOC-12』は全国で公開中!
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
©2021 Sony Pictures Entertainment (Japan) Inc.