『サマーフィルムにのって』の特別試写会イベントが7月14日(水)に都内で行われ、伊藤万理華、金子大地、河合優実、祷キララ、小日向星一、池田永吉、篠田諒、甲田まひる、ゆうたろう、板橋駿谷、松本壮史監督が登壇した。

時代劇を溺愛する女子高生ハダシ。所属する映画部ではキラキラ青春ラブストーリーの制作ばかりの状況に落胆するハダシの前に、理想とする武士役にぴったりな少年・凛太郎が現れる。彼との出会いに運命を感じたハダシは、親友のビート板とブルーハワイを巻き込み、自分の愛する時代劇の制作に乗り出すことに。個性豊かなスタッフを集め文化祭での上映を目指し、ひと夏の映画作りに熱中するハダシ組。しかし、実は凛太郎はタイムトラベルしてきた未来人だった―。主人公・女子高生監督ハダシ役には2017年に乃木坂46を卒業し、現在は映画をはじめドラマや舞台など活躍の場を広げ女優として開花しつつある伊藤万理華。未来から来た少年凛太郎役には金子大地。ハダシの仲良しトリオであるビート板とブルーハワイ役にはそれぞれ河合優実、祷キララ。監督は松本壮史が務める。

主演の伊藤は「キャラクターたちが同じものに向かって映画作りに励んでいくというところはリアルにも言えること。私たちが『サマーフィルムにのって』に向かって、同じ方向に走っていくために、まずは仲良くなることが大事だなと思ってとにかくみんなとしゃべって同じ思いかどうかを確かめることを重視しました」と本作への想いを語った。

共演の金子はその姿を見て「本当に劇中のハダシがそこにいるというか、見ていて素敵だと思ったので何としてでもハダシのためにがんばろうというのあった」と、伊藤が自然と周りに影響を与えていた様子をうかがわせた。

また、河合も「万理華ちゃんの『サマーフィルムにのって』にかける思いがハダシと同じで。熱を持っていたから実現できた」、祷は「万理華ちゃんがクランクイン前に私と河合さんと3人で役の関係性を作っていく中で、距離感を詰める土台を作ってくれて。現場でもハダシでもあり、伊藤万理華でもあり」と影響を受けたことを明かし、さらに試写を見た後にどうしても伝えたいと思い連絡を取ったところ「駅で会って握手をしてくれました」と明かした祷。

そんなたくさんの声に伊藤は「こんなに褒められることはないからありがたいです」と照れ笑いを浮かべつつ、「みんなが押し上げてくれる感じ。走りながらも支えてくれる感じがしたので、みなさんがいなかったら自分は成立していないと思う」と語った。

さらに本作が昨年の東京国際映画祭を皮切りに、カナダやオーストラリア、スペイン、アメリカ、ドイツ、オランダなど世界各国の映画祭で上映されることに「全然実感わかないです。世界に観られているのは不思議な気持ち」と戸惑いを見せる伊藤。

昨年のコロナ禍で一度撮影が中断されるなどの苦労もあったが、中断時には「一番ピークで、そこでやっとみんなが一つになっていって、いいものになるんだというときに中断と言われて、真っ暗になりました」と素直な気持ちを吐露する伊藤。その後、無事完成し、世界中で上映されることに金子は「嬉しいです。この作品はこれからも残り続ける作品だと思いましたし、誰かのバイブルになれば」と笑顔を見せた。

最後に伊藤は「やったことがないことに挑戦して映画作りに励む作品なんですけど、共通してあるものは、好きとか情熱だと思って。それは映画作りだけじゃなくて、モノづくり、何かに専念することにつながる初期衝動だと思います。作品を観て、その気持ちを思い出したり、一歩踏み出せていない人たちの励みになると嬉しい。未来につながる作品ににあっていると思います」とメッセージを送った。

【写真・文/編集部】

映画『サマーフィルムにのって』は2021年8月6日(金)より新宿武蔵野館、ホワイトシネクイントほか全国で公開!
監督:松本壮史
出演:伊藤万理華、金子大地、河合優実、祷キララ、小日向星一、池田永吉、篠田諒、甲田まひる、ゆうたろう 篠原悠伸、板橋駿谷
配給:ハピネットファントム・スタジオ
©2021「サマーフィルムにのって」製作委員会