第33回東京国際映画祭「特別招待作品」部門上映作品『サマーフィルムにのって』の舞台挨拶が11月2日(月)にTOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、松本壮史監督、伊藤万理華、金子大地が登壇した。

日本公開前の最新作をプレミア上映する、大作や話題作が揃う「特別招待作品」部門。黒澤明やマキノ雅弘作品などの時代劇を溺愛する女子高生ハダシが所属する映画部では、彼女の趣味とは真逆のキラキラ青春ラブストーリーの制作ばかり。そんな状況に落胆するハダシの前に、理想とする武士役にぴったりな少年・凛太郎が現れる。彼との出会いに運命を感じたハダシは、親友のビート板とブルーハワイを巻き込み、自分の愛する時代劇の制作に乗り出すことに。個性豊かなスタッフを集め文化祭での上映を目指し、ひと夏の映画作りに熱中するハダシ組。しかし、実は凛太郎はタイムトラベルしてきた未来人だった―。ハダシ役には伊藤万理華、未来から来た少年・凛太郎役には金子大地。

「映画祭というあこがれの場所にこんなに早く立ててうれしいです」と笑顔で挨拶した伊藤。金子は観客に映画がどうだったかを問いかけ、大きな拍手が寄せられたことに「僕自身すごく自信作だったので、こういう反応が見れてうれしいです」と笑顔を見せた。

“時代劇がを溺愛する”高校生を演じた伊藤は「監督の松本さんと、脚本の三浦さんとは2年前にショートフィルムでご一緒していて、そのときから映画をやりたいという話を聞いていた」と明かし、本作の台本を受け取ったということだが、「時代劇オタクというだけじゃなく、殺陣がある」とさまざまな要素を含む役どころに「やったことがないから大丈夫かな?というところはありました」と振り返った。

一方で、“未来から来た”という役どころの金子は「まさか未来から来た人を演じるとは思っていなかった」と笑いを誘いつつ、劇中で見せる伊藤と金子の殺陣のシーンでは「すごい練習した」と明かし、伊藤も「合わせてくださってなんとかできた」と苦労を語った。

また、本作に挑むにあたり「すごい研究しました」と明かす伊藤は「時代劇オタク、勝新オタクとして、これから見る方にも納得していただける動きになればとポーズだけでも研究した」と語った。そんな撮影は今年のまだ寒い時期に行われたといい、「とにかく寒かったです」と明かす金子。伊藤も「どこにも壁がなく、風がよけられなかった」と振り返った。

主演の伊藤は「“役に入る”という言い方はかっこよすぎるんですけど、ハダシとしては、みんなと撮影じゃないところでも仲良くしないと画面に伝わらないと思ったので、がんばって話しかけに行きました」と明かし、最後に「時代劇が好きな人も、映画が好きな人にはもちろん見て欲しいです。今の時期になかなかモノづくりだったり何かを作る一歩が踏み出せていない状況が続いていると思うので、この映画を観た時に自分でもやってみようと思ったり、少しでも明るい気持ちになれて、映画って素晴らしいなと思ってほしい。この作品は映画館で楽しんでいただきたいです」と本作をアピールした。

【写真・文/編集部】

映画『サマーフィルムにのって』は2021年に全国で公開!
監督:松本壮史
出演:伊藤万理華、金子大地、河合優実、祷キララ、板橋駿谷、甲田まひる、ゆうたろう、小日向星一、池田永吉、篠田諒
配給:ファントム・フィルム
©サマーフィルムにのって製作委員会

第33回東京国際映画祭は2020年10月31日(土)~11月9日(月)に六本木ヒルズ、EXシアター六本木ほかで開催!
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