「ムーミン」の原作者として知られるフィンランドの作家トーベ・ヤンソンの半生を描いた映画『TOVE/トーベ』の本編映像が解禁された。

第二次世界大戦下のフィンランド・ヘルシンキ。画家トーベ・ヤンソンは自分を慰めるように、不思議な「ムーミントロール」の物語を描き始める。やがて戦争が終わると、爆撃でほとんど廃墟と化したアトリエを借り、絵画制作に打ち込んでいくが、著名な彫刻家でもある厳格な父との軋轢、保守的な美術界との葛藤の中で満たされない日々を送る。それでも、若き芸術家たちとのパーティーや恋愛、様々な経験を経て、自由を渇望するトーベの強い思いはムーミンの物語とともに大きく膨らんでいく。そして舞台演出家ヴィヴィカ・バンドラーとの激しい恋に落ちる―。それはムーミンの物語、そしてトーベ自身の運命の歯車が大きく動き始めた瞬間だった。トーベの人生のあり方とともに創作への情熱を描いた感動の物語。

舞台演出家ヴィヴィカの強い勧めでムーミンたちの物語を舞台化することになったトーベ。彼女はようやく脚本を書き上げるが、その後、舞台の練習に足を運んだ際にムーミントロールを演じる役者から「なぜムーミントロールはいつも優しいんだ?」と、素朴な質問をぶつけられる。ヴィヴィカは「嫌われるのが怖いから?」と推測、しかし、トーベは「彼は臆病なの」「いつも不安なのよ」「愛が彼を強くする、愛を邪魔されたら怒るわ」とヴィヴィカの答えを肯定も否定もすることなく、彼女なりの言葉でその“本当の想い”を明かす。

机の上に身を乗り出しながら、アトリエの壁を使って1人で“ムーミン影絵ショー”を開催するトーベの愛らしい姿や、これまではイラストでしか見ることができなかったスナフキンやムーミンたちが、実際の役者たちが演じることで、現実の世界で動きだす様子を満足げに見つめるトーベの姿など、世界初のムーミン舞台劇の制作の裏側を切り取ったような映像となっている。

本編映像

映画『TOVE/トーベ』は2021年10月1日(金)より新宿武蔵野館、Bunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国で公開!
監督:ザイダ・バリルート
出演:アルマ・ポウスティ、クリスタ・コソネン、シャンティ・ロニー、ヨアンナ・ハールッティ、ロバート・エンケル
配給:クロックワークス
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